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旧黒石線の3車両解体へ/田舎館
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18日以降に解体されることになった弘南鉄道・旧黒石線の最後の3両の車両。手前から小坂線も走ったキハ2105、キハ2107、旧国鉄から引き継いだキハ2230 |
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田舎館村の「道の駅いなかだて弥生の里」に保存されている弘南鉄道・旧黒石線(黒石─川部間6.2キロ)を走行した最後の3両の車両が18日以降、老朽化などに伴い、解体されることになった。1両は旧国鉄時代から黒石線を走り、もう2両は秋田県の旧小坂鉄道小坂線(大館─小坂間23.3キロ)を経て黒石線を走行した。1998年の同線廃止後、弥生の里で“余生”を送っていたが、鉄道ファンに惜しまれつつ、ひっそりと姿を消す。
弘南鉄道によると、3両は共にディーゼルカー。キハ2230は62年製で、84年に国鉄から黒石線の営業を引き継いだ弘南鉄道が譲り受け、最後は予備車両として廃止まで現役を務めた。キハ2105は64年製、キハ2107は67年製で、小坂線の旅客営業廃止とともに94年に弘南鉄道が譲り受け、黒石線廃止で引退した。
同線廃止後、所有は弘南鉄道から田舎館村に移り、現在の同鉄道弘南線・田んぼアート駅近くに保存されてきた。車両はカラフルに塗られたが、車内は当時のまま。案内板など黒石線ゆかりの品々を展示し休憩所として利用されたが、現在は立ち入りを禁止している。所々朽ちた姿となったものの、写真や動画の撮影に訪れる鉄道ファンは今も多い。
弘南鉄道オフィシャルイベントサポーターで、15日に同村を訪れた川崎市の会社員、渡辺康弘さん(28)は「現役時代に乗ったことはないが、当時に思いをはせながら写真を撮っている。老朽化が進み、もう走らせられないと分かっていても、解体となると複雑な気持ちになる」と話した。
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