残酷な婚学

2012年度後期『婚学』がスタートした。

少人数ゼミで認められる単位は2単位。
多くの学生が前期でその単位を取得するので
後期の少人数ゼミは
受講希望者が少ないのが一般的。

だけど、50名の教室が溢れかえる。

まぁ、それでもいつもどおり
20名限定の少ゼミにしようと思っていた。
ノウハウは十分にある。
そのクオリティーは維持できるし
ブラッシュアップすれば
さらに良いものになる。
だけど、
前期の社会人ゲストの「本気の反省会」で
何人かがこんなことをいった。

「社会人ゲストがこんなにいるんなら
もっと多くの学生を受け入れていいんじゃないですか?」

そ、そうだよね。
前期と同じコトしてちゃ
「挑戦」を推奨する
ゴーシ先生の名が廃るよね。

ということで、
慌てて学生係に行き
100人規模の教室を準備してもらった。

学生に問う。

この授業は少人数ゼミで定員は20人。
本当はジャンケンや自己PRで
選抜する予定だった。
だけど、もしみんなが納得するなら
全員の受講を受け入れよう。
だからといって、授業のクオリティーが下がるのはイヤだ。
だから、全員で受講したいなら
全員で協力して
最高の数ヶ月間にしよう。
それに同意する人は拍手。

教室は全員の拍手に包まれ
そうして2105教室に移動。

 
困ったのはその日のプログラムだ。

ジャンケンや
自己PRで
90分使おうと思っていたから
全員受講させることになって
やることがなくなった(笑)。

そこで天才的
ワークショップ・デザイナーの
ゴーシ先生は面白いことを思いついた。

「婚学では、男女ペアでのディスカッションを多くします。
今、みなさん、男子学生同士、
女子学生同士で座っているでしょう?
では、今から席替えをします。
男女ペアを作って席に座って下さい。
制限時間は3分。
よーい、スタート!」

教室は戸惑いに包まれる。
どうする?
どうしよう?

結局2分経っても
ほとんどペアは決まらない。
「あと1分」と声をかけると
少しずつ座り始めるが
それでも決まらない。
3分を越えても黙って見守る。

4分を越えたところで
男女ペアはすべて完結し
後ろに男子学生が10名くらい取り残された。

「ペアができなかった人
一人ずつ感想をどうぞ」

と言うと、一人の女子学生が
「うわぁ、残酷」
と呟く。
そう。
残酷だ。
社会は残酷なのだ。
ゴーシ先生はそれを味あわせてあげる。

学生が答える。
「恥ずかしい」
「みじめ」
「もっと積極的に行けばよかった」
「死にたい。。。」

そうなのだ。
恥ずかしいし、みじめで、死にたくなる思いだと思う。

だけどね、
席替えしているときも
同じように
「声かけるの恥ずかしいな」って思ってたでしょう?
その恥ずかしさと
今の恥ずかしさのどっちが上?

「ペアを作れ」って言って
みんなペアを作るのだから
その恥ずかしさに負けず
勇気を出したほうがいい。
こうしてペアができずに
たたずんでいる方が
よっぽど恥ずかしいでしょ?

女子学生だって
同じ気持ちだよ。
ペアができなかったらどうしようって
不安なんだよ。
それを思いやって、
「一緒にいいですか?」
って声を掛けるのは男の優しさだよ。

みたいなことを語りかける。

一人の学生が言う。
「男女の数が違うのがよくないと思う」

これはよくある思考方法だ。

人のせいにするのだ。
実は、みんな同じ条件で闘っているのに
負けると、自分以外のせいにしちゃう。

ゴーシ先生
「自分の勇気のなさを社会のせいにするな!」
と一括。
そのあとに、
「じゃぁ、もう一度、席替えしよう。
違う男女ペアを作ろうね。
よーい、スタート!」

と声を掛けると
今度はわずか30秒で
すべてのペアができ
やっぱり10人の男子学生が残された(笑)。

みんなこの数分で積極的になれたのだ。
恥ずかしさを越え
勇気を身につけた。

これが成長だよ。
それに喜びを感じよう。
これを繰り返せば
半年後にはみんなすごくhappyになる。
ゴーシ先生が約束する。
ということで
後期婚学は全く新しいケミストリーがうまれるよ!

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