2009.08.03 Monday
骨董の目利き−7月後編
芝山象嵌 一対
一見中国風に見えるこの室内装飾品は
明治時代にヨーロッパへの輸出品として
成田の先、芝山村で考案、制作されました。
象牙に真珠、鼈甲、珊瑚、貝、着色した象牙などを
膠(にかわ)ではめ込むもので『柴山象嵌/蒔絵』と呼ばれます。
この1対の飾りもヨーロッパからの里帰り品です。
きっとヨーロッパの大広間に鎮座していたのでしょうね。
●宮中の椅子
菊のご紋を散らしてある漆塗りの椅子。
今でも宮中で使われているもので
歌会などではこれと同じ椅子を
目にすることができます。
木の椅子に布を貼り、漆を塗り、
さらに16弁の菊の蒔絵を沢山散りばめております。
漆器のおわんなどと全く同じ工程で作られています。
漆は湿度が高くないと乾かず、
塵を避けなければならないので
密閉された室が必要です。
お椀の場合、小さな室でも入れられますが
椅子には大きな室でないと対応できません。
丁寧な手間がかけられた貴重な椅子です。
●七官青磁浮き牡丹文花入 小堀宗通箱書
図柄は青磁にポピュラーな「浮き牡丹」で
素地が半乾きのときに彫りこむものです。
青磁で特に良いとされるものは以下の3つとされ、
この花入れは明時代に作られた七官青磁です。
1.砧(きぬた)青磁
青磁の最上品とされる。
中国南宋時代(1127〜1279)に
中国浙江省の竜泉窯で焼かれた青磁。
鮮やかな青緑色。
2.天竜寺青磁
元代(1271〜1368)から
明代(1368〜1644)初期にかけて
竜泉窯で焼かれた青磁。
やや沈んだ暗緑色が特徴。
3.七官(しちかん)青磁
中国の明末時代から清時代にかけて龍泉窯を中心に焼かれたもの。
光沢の強い青緑色で貫入があることが多い。
中国人の「七官」が将来したため「七官青磁」という名がついたとの説があります。
記:よこた
一見中国風に見えるこの室内装飾品は
明治時代にヨーロッパへの輸出品として
成田の先、芝山村で考案、制作されました。
象牙に真珠、鼈甲、珊瑚、貝、着色した象牙などを
膠(にかわ)ではめ込むもので『柴山象嵌/蒔絵』と呼ばれます。
この1対の飾りもヨーロッパからの里帰り品です。
きっとヨーロッパの大広間に鎮座していたのでしょうね。
●宮中の椅子
菊のご紋を散らしてある漆塗りの椅子。
今でも宮中で使われているもので
歌会などではこれと同じ椅子を
目にすることができます。
木の椅子に布を貼り、漆を塗り、
さらに16弁の菊の蒔絵を沢山散りばめております。
漆器のおわんなどと全く同じ工程で作られています。
漆は湿度が高くないと乾かず、
塵を避けなければならないので
密閉された室が必要です。
お椀の場合、小さな室でも入れられますが
椅子には大きな室でないと対応できません。
丁寧な手間がかけられた貴重な椅子です。
●七官青磁浮き牡丹文花入 小堀宗通箱書
図柄は青磁にポピュラーな「浮き牡丹」で
素地が半乾きのときに彫りこむものです。
青磁で特に良いとされるものは以下の3つとされ、
この花入れは明時代に作られた七官青磁です。
1.砧(きぬた)青磁
青磁の最上品とされる。
中国南宋時代(1127〜1279)に
中国浙江省の竜泉窯で焼かれた青磁。
鮮やかな青緑色。
2.天竜寺青磁
元代(1271〜1368)から
明代(1368〜1644)初期にかけて
竜泉窯で焼かれた青磁。
やや沈んだ暗緑色が特徴。
3.七官(しちかん)青磁
中国の明末時代から清時代にかけて龍泉窯を中心に焼かれたもの。
光沢の強い青緑色で貫入があることが多い。
中国人の「七官」が将来したため「七官青磁」という名がついたとの説があります。
記:よこた