愛知県稲沢市の桜木琢磨市議(70)が中国広州市で覚醒剤を所持していたとして中国公安当局に拘束された問題で、桜木市議の渡航目的地が上海だったことが17日、市議会関係者への取材で分かった。家族は「行き先は上海だったのに、なぜ広州にいたのか分からない」と驚いている様子だったという。

 市議会関係者が家族から聞いた話によると、桜木市議は以前から仕事で取引があったナイジェリア人から、「ビジネスの話がある」と夫婦で上海に来るように誘われたという。10月29日、桜木市議は妻と一緒に中部空港に行ったが、外国籍の妻は中国の査証が必要だったため渡航を取りやめ、桜木市議だけが上海に向かったという。

 市議会関係者によると、桜木市議が白雲空港で身柄を拘束されたことを家族が知ったのは、連休明けの11月5日だった。

 桜木市議の家族は17日、「渡航は公務の合間を使った個人的な仕事であり、本人の意図しない中で起きた事実無根の事案。しっかりと事態を受け止め、冷静に対処していきます」とのコメントを出した。