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18 Nov 2013 12:06

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レディー・ガガが惚れ込んだ立命館大「錯視」教授〈週刊新潮〉

Book Cafe 矢来町ぐるり 11月13日(水)18時12分配信

 激太りしたり激痩せしたり、生肉のドレスを着たり、ドレスで空飛んだり。目を疑う奇行も尽きぬ、世界の歌姫レディー・ガガ(27)。

 日本で先行発売した新作アルバム『ARTPOP』のデザインも話題である。

 手がけたのは米現代美術家ジェフ・クーンズ(58)。彼が作ったガガそっくりの彫刻の他、CD盤面とケースの模様に注目を。

 ――あら、動いてる?

 この目の錯覚を呼び起こすのは、日本人の仕掛け。“錯視”研究の第一人者、知覚心理学の北岡明佳・立命館大学教授(52)の作品だ。

「9月末、クーンズ側から、メールで作品の使用申請がありました」(北岡教授)

 教授の『ガンガゼ』という錯視作品を「元の水色からピンクに変えてCDに使いたい」というもので、交渉は作品集の出版社『カンゼン』が引き継いだ。当初、

「先方は誰のCDか言わなかった。でも不健全なことに使われては困るので、それでは難しいと伝えると、“発売日まで秘密”として明かしました」(担当者)

 健全なガガ、交渉成立だ。

 彼らがどこで教授の作品を知ったかの説明はなかったそうだが、

「そもそも錯視は、海外ではまさにポップアート感覚で楽しまれ、先生の本も『トリック・アイズ』の名で翻訳出版しています。また、様々な錯視作品を公開している先生のHPは、海外ファンの間で人気です」(同)

 北岡教授も喜びつつ、

「ピンク色がもっと濃ければ、よりハッキリ錯視が起きた。少しの違いがいかに重要か改めて感じました」

 という考察も。ところで気になる使用料は、CD売上枚数とは無関係だそうで、

「普段の講演料と比べるとあり得ないような額ですが、大学を辞めて暮らしていける額ではないですよ」(同)

 目が飛び出る! とはならなかった。

※「週刊新潮」2013年11月21日号

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最終更新:11月14日(木)12時5分

Book Cafe 矢来町ぐるり

 

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