COP19:19日から閣僚級会合 途上国と先進国に溝

毎日新聞 2013年11月18日 20時02分

 【ワルシャワ阿部周一】ポーランドで開催中の国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)は19日から閣僚級会合が始まる。直前に台風30号がフィリピンなどに大きな被害をもたらしたことも影響し、会合では地球温暖化がもたらす「損失と被害」にどう対処するかが大きな争点に浮上。保険や損害補償制度も含めた国際機関の創設を求めて攻勢を強める途上国と、新たな財政負担に反対する先進国が激しく主張をぶつけ合うと予想される。

 従来の温暖化対策の議論は、温室効果ガスの排出を減らして温暖化を予防する「緩和策」と、インフラ整備などで温暖化の被害を減らす「適応策」が中心だった。第三の概念として登場したのが「損失と被害」。緩和や適応策で防ぎきれない損害にも対処すべきだという考え方で、海面上昇や水害、干ばつなどの被害を受けやすい島しょ国などの途上国が強調している。国際NGOも「連帯」を合言葉に途上国を後押しする。

 これに対し、日本を含む先進国は新たな財政負担につながると警戒を強める。個々の異常気象で生じる損害と温暖化との因果関係の特定が難しいことや、既に国際的な災害支援・救助の仕組みがあることなどを指摘し、反対している。

 閣僚級会合を前に、交渉官同士の補助会合では両者の調整がつかなかった。日本は石原伸晃環境相が20日に演説を行い、2013〜15年に約1兆6000億円の途上国支援を表明するが「20年までに05年比3・8%減」の新目標への批判は強く、途上国側の態度をさらに硬化させかねない。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

週刊エコノミスト

週刊エコノミスト

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

環境の毎日

環境の毎日

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

日報連

日報連