岩手県は6日、県産品のアンテナショップなどを展開する県出資の第三セクター「岩手県産」(矢巾町)向けに、食品のプライベートブランド(PB)「ぺっこ」をつくると発表した。同社が県内の製造業者と共同で商品の開発から販売までを手掛け、第一弾の商品は来月の販売開始を目指す。
岩手県産が中心になって選んだ製造業者の企画担当者や県職員ら女性たちが商品ごとに開発チーム「岩娘(がんこ)会」をつくり、マーケティングや企画を担当。できた商品は岩手県産が運営するアンテナショップなどで販売し、将来的には各地の百貨店などへも販路を広げたい考えだ。
岩手県産に対し、県は一部融資する「いわて希望ファンド」から助成金を年間上限200万円交付し、デザイナーら専門家の派遣などの支援をする。
「ぺっこ」は岩手の方言で「少し」の意味。おいしいものを少量消費する傾向のある30〜40代の女性に選ばれる商品を目指す。
皮切りに12月、ゆべしなど菓子約30品を発売する。海産物や農産物も含め3年間で100品の開発を目指す。
県産業経済交流課は「既存商品にない商品の展開を考えており、民間の企業活動を阻害する懸念はない。『ぺっこ』の商品を、他のメーカーも作るようになるなどの波及効果を期待している」と話している。