2013年11月18日11時05分
【小松隆次郎】カネボウ化粧品の美白化粧品を使ったせいで、肌がまだらに白くなる「白斑(はくはん)」の症状が出たとして、東京都内の女性(41)が同社に約4800万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が18日、東京地裁であり、カネボウ側は自社の化粧品と女性の白斑との因果関係を認めた。ただ、賠償責任がどの程度あるかが不確定だとして、請求棄却を求めた。
カネボウ側によると、日本皮膚科学会が白斑の発症メカニズムや治療法などについて研究・検討を進めており、その結果を待って具体的に反論するという。
訴状によると、女性は2011年7月、白斑症状の原因とされる美白成分「ロドデノール」を含む化粧品の使用を開始。同9月ごろから顔や首、手に白斑が出始めた。カネボウが自主回収を決めた今年7月まで使用を続けていた。
カネボウによると、白斑の被害者は1万6千人を超えるが、うち約3400人は症状が回復したという。いまのところ訴訟に発展しているのはこの1件のみ。カネボウは被害者に対し、治療費や慰謝料などを支払う意向を表明している。
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朝日新聞社会部
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