2013年11月12日05時00分
●楢葉沖20キロ、15年度まで研究
楢葉町沖約20キロの海に浮かべた風車で発電する「浮体式洋上風力発電」の実証研究が11日、始まった。いわき市内で行われた運転開始式で、赤羽一嘉経済産業副大臣と佐藤雄平知事がスイッチを押すと、会場の画面に映し出された風車がゆっくりと回りはじめた。
設備は、2メガワット級の発電能力があり、直径約80メートルの風車「ふくしま未来」と、浮体式の変電所「ふくしま絆」とを、海底ケーブルで地上とつなぐ。来年度には7メガワット級で直径約160メートルの風車を2機増設する予定で、2015年度までに安全性や経済性、環境への影響などを調べる。
赤羽経産副大臣は式典で「地元漁協と共存共生することで成功させたい」。県漁業協同組合連合会(県漁連)の野崎哲会長は「県の漁業はいまだに再生を模索しているが、この事業をひとつの柱として、今後の漁業再生のきっかけとなれば」と述べた。