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福島第1.4号機 燃料きょう取り出し開始
 | 燃料取り出しが始まる4号機の使用済み核燃料プール=福島第1原発 |
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東京電力は18日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに保管されている1533体の燃料取り出しを始める。事故を起こした1〜4号機の中で本格的な燃料取り出しは初めて。40年間と言われる廃炉作業は新たな段階に入るが、取り出しには不安要素があり、作業が計画通りに進むかどうかは不透明だ。
取り出しは扱いが容易な未使用燃料202体を先行させる。1体ずつつり上げ、キャスクと呼ばれる輸送容器にプール内で装填(そうてん)し、100メートル離れた共用プールに移す。2014年末まで全ての取り出しを終える計画だ。
作業の最大の懸念はキャスクの落下だ。作業は地上から高さ32メートルの原子炉建屋5階で行う。東電は「5階から落としても燃料破損の可能性は極めて低い」と説明するが、キャスクの落下試験は最大で17メートルの高さから実施したにすぎず、最悪の事態を想定していない。
東電の試算では、キャスクが落下で壊れた場合、原発敷地境界の放射線量は毎時5.3マイクロシーベルト上昇する。資源エネルギー庁原子力対策課は「周辺への影響は小さい」と評価している。
キャスク移動中に大地震が起きても4号機建屋が耐えられるのかどうかについて、東電は「東日本大震災と同規模の揺れに耐えられる」と強調している。
プール内には水素爆発で散乱した細かいがれきが残り、燃料をつり上げる際に傷つけることもあり得る。東電は「つり上げのスピードは毎秒1センチと超低速で、引っ掛かりがないかどうかを確かめながら行う」と話している。
2013年11月18日月曜日
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