アジア・太平洋株式サマリー:香港株が反発、中・印株も上げる
11月14日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式 相場は3日ぶりに上昇。次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されているイエレンFRB副議長が金融刺激策の縮小前に米経済の改善が必要だとの見解を明らかにしたことが地合いを良くした。
売り上げの約73%を北米で稼ぐ電動工具メーカーのテクトロニック・インダストリーズ (創科実業、669 HK)は1.7%高。医療用品メーカーの山東威高集団医用高分子製品(1066 HK)は30%値上がり。決算で売上高が市場予想を上回った。中国最大のインターネット企業、テンセント・ホールディングス(騰訊、700 HK)は4.6%上昇。オンラインゲーム収入の増加が好感された。
ハンセン指数 は前日比185.32ポイント(0.8%)高の22649.15で終了。ハンセン中国企業株(H株)指数は同1.1%高の10391.13で引けた。
CMCマーケッツのアナリスト、デズモンド・チュア氏(シンガポール在勤)は電話取材に対し、「米緩和縮小が先送りされるとの見方から、投資家はリスク資産を増やしている」と指摘した。
【中国株式市況】
中国株式 相場は上昇。ヘルスケアや消費関連銘柄が買われた。上海総合指数は前日、8月以来の安値を付けていた。
上海復星医薬(集団、600196 CH)が6.2%上げるなど、ヘルスケア株が高い。消費関連では四川長虹電器(600839 CH)は7%値上がりした。安徽輝隆農資集団 (002556 CH)は4.1%高。安徽省が農民に土地売却を許可する計画だと新華社通信が報じた。一方、上海浦東発展銀行 (600000 CH)など金融株が下落した。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比12.57ポイント(0.6%)高の2100.51で終了。前日は1.8%下落し、8月23日以来の安値で引けた。上海、深圳両証取のA株に連動しているCSI300指数は同0.7%高の2304.50で引けた。
精熙投資管理の王征最高投資責任者(CIO)は、共産党の第18期中央委員会第3回総会(3中総会)について「投資家は過度に高い期待を抱いていたが、3中総会閉幕後に改革措置について詳細は示されなかった」と指摘。「相場の下落は投資家の失望を反映している面もあり、反発が見込まれる」と述べた。
【インド株式市況】
インド株式 相場は上昇。指標のS&Pセンセックス指数は前日までここ3カ月で最長の下げとなっていたが、反発した。経常赤字が過去最大から縮小するとのインド準備銀行(中央銀行)の見通しや、タタ・スチールの利益が予想を上回ったことが買い材料となった。
ICICI銀行 は2週間ぶりの大幅高となり、銀行株指数も上昇した。英高級車メーカーのジャガー・ランドローバーを傘下に置くタタ・モーターズ はここ2カ月で最大の値上がり。鉄鋼会社のタタ・スチールは2月以来の高値を付けた。
ムンバイ市場でセンセックス指数 は前日比205.02ポイント(1%)高の20399.42で終了。前日までの7営業日続落で4.9%下げていた。
ラジャン中銀総裁は13日、今年度(2013年4月-14年3月)の経常赤字 が約560億ドルと、前年度の880億ドルから減少するとの見通しを示した。また、同中銀が必要な流動性を供給する方針も明らかにした。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比36.25ポイント(0.7%)高の5355.43。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比4.00ポイント(0.2%)高の1967.56。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比30.65ポイント(0.4%)高の8134.91。
更新日時: 2013/11/14 22:18 JST