アジア・太平洋株式サマリー:H株指数が大幅高、中国株も上昇
11月15日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式 相場は上昇。ハンセン中国企業株(H株)指数は約3カ月ぶりの大幅高となった。中国の経済改革の詳細が近く発表されるとの観測や、米金融緩和は継続されるとの楽観的な見方が広がった。
米国で売り上げの大半を稼ぐ玩具や衣料品のサプライヤー、リー・アンド・フォン (利豊、494 HK)は4.2%上昇。中信証券(CITIC証券、6030 HK)は6.4%高。政策当局が資本市場に恩恵をもたらす政策を発表するとの見方が広がった。宝飾品販売の六福集団(国際、590HK)は8.9%高。大幅増益の見通しを示したことが好感された。
H株指数は前日比3%高の10702.70と、8月12日以来の大幅上昇となった。ハンセン指数 は同383ポイント(1.7%)高の23032.15で終了。週間ベースでは1.3%上昇となった。
第一上海証券のストラテジスト、ライナス・イップ氏(香港在勤)は「中国の政策改革について、さらなる詳細が発表されることを期待している」と指摘。「中国本土の改革は長期的にはプラスだが、短期的には見極めが必要だ。米緩和縮小先送りの可能性が相場の支えとなっている」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式 相場は上昇。政府が来週にも経済政策の変更の詳細を発表するとの観測が広がった。上海総合指数は1カ月ぶりの大幅な上げとなり、一方で借り入れコストも上昇した。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比35.32ポイント(1.7%)高の2135.83で終了。週間ベースでの下げを消した。上海、深圳両証取のA株に連動しているCSI300指数は同2%高の2350.73。
中信証券 (CITIC証券、600030 CH)と海通証券(600837 CH)を中心に証券株が上げた。中国の10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.60%と、2007年以来の高水準。短期金利 は約5カ月ぶりの大幅上昇となった。
正徳人寿保険の呉侃ファンドマネジャーは共産党の第18期中央委員会第3回総会(3中総会)について、「市場は3中総会での一部の重要な決定が直ちに実施され、発表される追加の詳細は市場の期待を上回ると予想している」と指摘。「投資家は3中総会が閉幕した時、パニック売りに走るなど過剰反応した」と述べた。
【インド株式市況】
15日のインド株式市場は、イスラム教新年の祭日のため休場。取引は18日に再開される。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比46.24ポイント(0.9%)高の5401.67。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比38.08ポイント(1.9%)高の2005.64。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比42.21ポイント(0.5%)高の8177.12。
更新日時: 2013/11/15 19:28 JST