映画:「標的の村」23日に上映会−−下京で /京都
毎日新聞 2013年11月16日 地方版
ドキュメンタリー映画「標的の村」(三上智恵監督、91分)の上映会が23日午後6時45分から、京都市下京区の「ひと・まち交流館 京都」である。沖縄県東村高江地区で、米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設工事に脅かされる住民たちの姿を伝える。
沖縄本島北東部の高江地区周辺には、米軍がジャングル戦闘の演習をする北部訓練場がある。その約半分を返還する代わりにヘリパッド六つを、約160人の住民が暮らす集落を取り囲む形で移設することが計画され、垂直離着陸輸送機オスプレイも配備される見通しだ。
2007年7月に着工され、住民らは建設現場で座り込みなどの反対運動をしてきた。しかし、国は09年に当時7歳の少女を含む住民らに工事の妨害禁止を求めて提訴。敗訴した住民1人が最高裁に上告している。
この経過を琉球朝日放送(那覇市)が取材・制作して番組にし、更に今回の映画にした。1960年代に米軍のベトナム戦争の対ゲリラ戦訓練で住民がベトナム人役をさせられるなどしたことから、高江地区は「ベトナム村」と呼ばれた。作品には当時を知る住民らの証言も登場する。また、12年秋、宜野湾市の米軍普天間飛行場にオスプレイが初めて飛来した際の激しい反対運動の場面も加わっている。
ピースムービーメント実行委員会主催。参加費1000円(学生500円)。問い合わせは松本さん(090・2359・9278)。【太田裕之】