秘密保護法案:西山氏「森担当相の論理構成間違っている」
毎日新聞 2013年11月15日 22時55分(最終更新 11月16日 00時49分)
1972年の沖縄返還に伴う日米密約文書を外務省事務官から入手したとして、国家公務員法違反(そそのかし)の罪に問われ、有罪が確定した西山太吉・元毎日新聞記者(82)が15日、国会で審議中の特定秘密保護法案について東京都内で記者会見した。
国の重要な秘密を漏えいした公務員らに厳罰を科す同法案では「著しく不当な方法」による特定秘密の入手は、取材であっても処罰対象。森雅子特定秘密保護法案担当相は具体例として「西山事件の判例と匹敵する行為」と答弁している。
当事者の西山氏は森氏の答弁について「(記者が)何を取材し、どのようなもの(秘密)を世の中に出したのか。何をそそのかしたのか。秘密はどのような性質を持っているのか、などを綿密に検証しなければならない。取材(の方法)論だけを切り離して処罰をするという論理構成自体が間違っている」と批判した。【臺宏士】