柏崎刈羽原発 安全審査進める方針11月13日 11時26分
東京電力が運転再開を目指している新潟県の柏崎刈羽原子力発電所について、原子力規制委員会は、運転再開の前提となる安全審査を進める方針を決めました。
柏崎刈羽原発の安全審査は東京電力がことし9月に申請をしていますが、規制委員会は、福島第一原発での汚染水問題を理由に審査会合を開いていませんでした。
東京電力は柏崎刈羽原発の6号機と7号機の2基について、ことし9月、運転再開を目指して、再開の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請しています。
しかし規制委員会は、福島第一原発の汚染水問題でミスが相次いでいることを受け、東京電力の対応を見極めたいとして、柏崎刈羽原発について公開の場での審査会合を開いていませんでした。
13日の規制委員会の会合で、柏崎刈羽原発の審査について検討が行われ、委員から「公開の審査を一度も開かないのは好ましくない」「東京電力が今月8日にまとめた福島第一原発の作業員の確保や作業環境の改善に向けた対策は、前向きに評価してもいい」といった意見が出て、規制委員会は柏崎刈羽原発の安全審査を進める方針を決めました。
田中委員長は、会合で「最優先は福島第一原発の汚染水問題で厳しく指導していく必要がある」と述べたうえで、事務局の原子力規制庁に審査の具体的な進め方を検討するよう指示しました。
東京電力は「柏崎刈羽原発では、これまで耐震性向上のための対策や深刻な事故への対策を取ってきている。これらの対策が新しい規制基準に適合しているか、しっかりと審議していただき、足りないところがあれば、さらなる安全対策を取っていきたい」とコメントしています。
新潟県知事「規制委は説明すべき」
新潟県の泉田知事は「福島第一原発の汚染水漏れが止まっていない状況で審査を進めることについて、規制委員会はきちんと説明すべきだ」と述べました。
そのうえで泉田知事は「審査で基準に適合したからといって、原発が安全になるわけではなく、その後の運転再開は政治の判断に任せるというのは無責任だ。規制委員会は防災の面で住民の安全をどう確保するのかということについても検討すべきだ」と強調しました。
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