東スポWeb 11月14日(木)11時18分配信
新メンバー争奪が繰り広げられた「AKB48グループ ドラフト会議」の真の狙いは? 10日、東京・グランドプリンスホテル新高輪の国際館パミールで開催されたAKB初のドラフトでは全10チームが20人の“即戦力”を指名した。ただ、指名された新人が本当に即戦力と見られているわけではない。そこにはチームの引き締めと、さらにこのドラフトを機に国民的アイドルグループに成長したAKBが“原点回帰”するというのだ。
今回のドラフト会議の当初の目的は「チームに足りない人材を獲得する」「即戦力になる人材を獲得する」だった。ただ、レッスンを始めて1か月半余りの素人候補生にはこの要求は当然のごとく荷が重すぎる。AKB48グループ総監督の高橋みなみ(22)は終了後に「今日は即戦力を選んだオーディションと受け取られるかもしれないが、従来のオーディションと一緒のスタートラインだと思う。突然、ステージに立つのは酷なこと」とフォローを入れたほどだ。
では、ドラフト会議の本当の狙いとは何か? ある芸能プロスタッフはこう解説する。「AKB運営サイドも素人同然の新加入メンバーがグループを引っ張る存在になるとは思っていません。ドラフトの目的は現在所属しているメンバーの引き締めです。ドラフト候補者はキャプテンがメンバーと相談しながら獲得した。新メンバーを責任を持って育てなければいけないので、責任感が自然と生まれる」
世界最大のアイドルグループとなった現在、連日の劇場公演で、メンバー同士が「公演をどんなふうに良くしていこうか」などの話し合いをすることもほとんどなく、最も大切な日々の公演への責任も希薄になっていた。くしくもAKB48のチームBキャプテンの梅田彩佳(24)がドラフト後に「どういう子がいいかみんなで話し合えたことが良かった」と語ったが、普段はメンバー全員で話し合う機会も激減していたという。
さらに、別のスタッフは「このドラフト会議をきっかけに、秋葉原でスタートしたころにグループが“原点回帰”するでしょう」と断言する。
「秋葉原でスタートしたころの初期メンバーたちはダンスの先生が付いて練習をしたり、ボイストレーニングも積極的に行っていたんです。ただ、ブレークとともに大所帯となり、先生が教えるやり方が難しくなった。ポータブルプレーヤーだけ渡されて、『ビデオで見て覚えてきて!』と自主的にやるしかない状況が生まれたんです。その結果、プロ意識のないメンバーが生まれた。それを当時に戻す」
すでに姉妹グループのHKT48メンバーは最近になって、ボイトレをスタート。AKB結成当初の厳しいレッスンを始めているという。
また、今回のドラフト会議前夜の9日には、同グループ総支配人の戸賀崎智信氏(39)が来年1月からチーム対抗のペナントレース制の導入を発表した。これは各チームの公演を公演倍率をはじめとするファンからの支持率などで競わせ、優勝チームを決めるものだ。
これも前出のスタッフによれば、「劇場で頑張ることが“夢への一歩”だったんですが、人気メンバーになるほど劇場に出演しなくなった。しかも、劇場で頑張っても外仕事にはつながらない。その結果、『劇場で頑張っても意味がない』と士気を下げるメンバーも多くなった。ペナントレースで競わせたり、これからは劇場で頑張った子には“見返り”を与えるようですね。本来のAKBの姿に戻る」と明かす。
AKB48のコンセプトは「夢への通過点」だったが、結果的に第一歩の劇場で頑張っても夢がかなえられない状況が生まれた。今後は思惑通り、劇場で頑張ったメンバーに光が当たるようになるだろうか。
最終更新:11月14日(木)11時37分
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