北條を指導する阪神・掛布DC=安芸市営球場(撮影・白鳥恵)【拡大】
「掛布さんから、バットのトップの位置を意識するように言われているんですが、意識するとタイミングがズレたりして…。でも、意識することで体が前に行かなくなった。言われていることはちょいちょいできている感じです」
プロ1年目はずっと2軍で過ごした。2軍戦には84試合で打率・199、20打点、1本塁打。同じく甲子園のヒーローだったドラフト1位・藤浪はフルシーズン、1軍で過ごして2けた勝利をマーク。甲子園決勝で2度対戦したライバルとしては、差をつけられた1年だった。
「(秋季キャンプで)初めて1軍の監督、コーチと接して緊張しましたが、慣れてきて、コミュニケーションもとれるようになってきました」
そんな日々での掛布DCの教えは、貴重な財産となって体に染みこんできている。
「和田監督と話しても同じ意見だったんだけれど、練習よりも試合でよく見える。高校時代から、負けたくない、負けられない舞台でやってきたからなんだろうな」
これを単語にすれば「実戦派」か。本番に強い藤浪の同期生が、来春1軍キャンプを虎視眈々と狙っている。
(紙面から)