中田賢【拡大】
さぁ初交渉だ。恋人への殺し文句はズバリ「甲子園」だ。中田賢の新天地にふさわしい場所に“改造”する。阪神球団総出で三顧の礼で迎える。
「メッセンジャーや能見投手らに対しても、どういうマウンドが好みなのかを事前に聞いています。中田投手が阪神にきてくれるようなことがあれば当然、聞きます。可能な限り、近づけたい」
甲子園を管理する阪神園芸関係者が計画を語った。硬い、柔らかめなど、日本一の整備能力を誇るスペシャリストたちは、これまでにもルールの範囲内で投手や野手陣の希望に添ってきた。
「以前にも、(苦手だった)ナゴヤドームのマウンドをマネして、甲子園のブルペンに作ったこともありますしね」
たとえば一般的にナゴヤドームのマウンドは傾斜が急で硬く、甲子園は比較的柔らかく、傾斜もなだらかといわれている。どんな違いであっても、変幻自在に動かせることができるのが阪神園芸の魅力。先の関係者は自信をみなぎらせ、早速“中田賢仕様”の準備を開始することにした。
球団首脳も「本拠地が甲子園であることも最大限アピールしていく」と明言した。