１０円玉を乗せたパターを見せる金田久美子

　国内女子ツアー「伊藤園レディス」初日（１５日、千葉・グレートアイランド倶楽部＝パー７２）、金田久美子（２４＝ミュゼプラチナム）が７バーディー、２ボギーの６７で回り首位と２打差の２位発進。ここ８試合で５試合予選落ちの不振から脱出できたのは「泣いた」おかげだった。

　出場選手の平均パット数が「３３・８８４」を記録したこの日、金田のパット数は最少タイの「２７」。先週までの極度の不振を救ったのは藤井かすみ（４５）の助言だった。前週の「ミズノクラシック」でのこと。「練習グリーンでクミちゃんが泣いてたんですよ」（藤井）。理由はパットで距離感がボロボロになっていたからだという。そこで藤井はマレット型パターの背の部分に十円玉を置き「これが落ちないリズムで打ちなさい」とアドバイスした。

　距離は２～３メートル。切り返しやダウンスイングが速いとコインは落ちる。この練習のおかげでパッティングは劇的に改善。この日は１３番から４連続バーディーを奪った。２人には師弟関係はないが、藤井は金田がプロ入りする際の「推薦人」でもあり、その「涙」を放っておけなかった。

　アマチュアにも参考になる練習法を授かり、約２年半ぶりＶへ向け好発進。ちなみに本人は「下向いてただけです。泣いてません！」とのこと。