14日の記者会見で一連の変更の方針を発表した宮内庁の風岡典之長官との主な一問一答は、以下の通り。
--長官の感想は
「陵はある時代の記録を示すもので、両陛下を葬送する、荘重な儀式だ。そのあり方を検討することは大変畏れ多く、奥深い課題に立ち向かう気持ちになった。報告できたことにほっとしている」
--政府と調整したのか
「今回は皇室に関する部分だけだったので、大喪の礼とのすり合わせはやっていない。大喪の礼は内閣で検討していただくこと」
--費用の検討は
「していない。葬送の全体をどう進めていくかによって、経費は変動する。いろいろな要素があり、今後、詰めていきたい」
--今回は、天皇の遺言である「遺詔(いしょう)」なのか
「皇室の歴史では遺詔という形があるが、同列のものではない」
--皇太子さま、秋篠宮さまにもご説明したのか
「異論は全くなかった。そういうお考えでいくべきですね、と。両陛下の方は『(陵は)その規模でいい』と言っていただいたので発表させていただいた」
--積み残された課題は
「『大喪儀(たいそうぎ)』全体について、火葬に伴う新しい儀式のやり方なども、具体的に詰める必要がある。ご焼骨になると、葬場の規模も、もう少しコンパクトでいいかもしれない。『葱華輦(そうかれん)』(昭和天皇のご遺体を運ぶ際に使われた、みこしのようなもの)のままでいいのか、という議論もある。これはまだ結論を出していないから、今後のことだ。武蔵陵墓地の地形測量もして、今後いくつ陵が作れるかも検討していく」