楽天は宿泊先の台中から車で約2時間の嘉義市野球場で練習した=台湾・嘉義市で(井上学撮影)
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【嘉義(台湾)井上学】楽天が16日、国際大会の厳しさを味わった。田中、嶋ら主力選手の一部らを除くメンバーが参加した練習が行われたのは、宿泊する台中からバスで約2時間の嘉義市。球場には練習球が用意されておらず、近隣の高校から借りるドタバタの一日となった。
試練の連続だ。嘉義市野球場に到着した選手たちはグッタリ。さらに、中華職業棒球大連盟と日本野球機構の伝達不足で、球場にはボールがない。慌てて近くにある高校で調達した約150球には、赤土がべったりと着いていた。
選手たちは「プロが使うものじゃないですね」と苦笑い。しかし、これも貴重な経験だ。星野監督がほくそ笑む。「良いじゃないの。人様にお借りしているんだ。いつもいつも、自分たちの思い通りにできると考えていたら大間違いだよ」
今回のアジア・シリーズには若手中心で臨んでいる。義大(台湾)が連敗したため、1次リーグ突破は決定。17日にキャンベラ(豪州)を破れば、1位通過だが、指揮官が望むものは勝敗だけではない。異国の地で重ねた経験も、来季以降の財産になる。
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