7番でバーディーパットを沈め笑顔を見せる吉野茜=千葉・グレートアイランドCで(武藤健一撮影)
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◇伊藤園レディス<第1日>
▽15日、千葉県長生郡長南町・グレートアイランドC(6639ヤード、パー72)▽曇り時々雨、気温12・4度、風速2・3メートル▽賞金総額9000万円、優勝1620万円▽96選手(うちアマ2人)▽観衆1441人
プロ3年目の吉野茜(21)が7バーディー、ノーボギーの65をマークして単独首位に立った。過去2年間、目立った活躍はなく、まったく無名の存在。このまま突っ走ってシンデレラガールになれるか。2打差2位に金田久美子(24)=ミュゼプラチナム=ら3人が続く。賞金女王争いを展開している森田理香子(23)=リコー=は3アンダー11位、横峯さくら(27)=エプソン=は2アンダー21位発進。
プロテスト合格から2年と3カ月半。レギュラーツアー出場は8試合目で、過去7戦の獲得賞金合計額は104万4000円。よほどの通でも彼女の名前は知らないかもしれない。吉野茜。マンデー予選から出場権を得ると、賞金女王争いやシード攻防大詰めのトーナメントで、いきなりトップを奪った。
「今週、気になっていたパターを直してもらったんです。なんとなくフェースがかぶっているのが分かってたんですが、それに合わせて少し開いて構えて使ってた。直したら、すごく気持ちよく打てるようになった」
インスタートで12番、さらに15番から3連続バーディー。難度の高い17番パー3ではグリーン奥のカラーから6メートルをパターで沈めた。アウトでは「3、4番でちょっとビビってバーディーパットをショートした」というが、5番からまた3連続。7番では10メートルのパットが決まった。自己ベストの65に「ビックリしてます」と目を丸くした。
身長153センチと小柄で、飛距離の出る方ではなかった。「去年の2次予選会で最終日に81を打って落ちて、その翌々日からトレーナーさんに付いて本格的なトレーニングを始めた。すごくきつかったけれど、自分を甘やかさずに続けてきた」。230ヤード未満だったドライバーの飛距離は240ヤード以上に伸びた。
松山英樹、石川遼と同学年。「女子では私が早く上に行きたい。そう思ってます」。2日目にはプロとして初の最終組を体験する。 (月橋文美)
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