飛び級でミャンマー遠征に参加することになったニッキ=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスの新人DFハーフナー・ニッキ(18)が、リオデジャネイロ五輪に向けて大きな一歩を記した。14日に発表されたU−20日本代表ミャンマー遠征のメンバーに、同じくグランパスMF望月嶺臣(18)とともに飛び級で選出された。2人にとっては2歳上のリオ五輪年長世代との初融合。「とにかくアピールする」とガムシャラに挑むことを誓った。
前日に届いた思わぬ吉報に、197センチのニッキは「びっくりした」と声を弾ませた。それもそのはず、ニッキと望月は10月にU−18日本代表としてU−19アジア選手権予選を戦ったばかり。そのメンバーからグランパスの2人だけが、今回のU−20日本代表ミャンマー遠征に選ばれたのだ。
U−23で行われるリオ五輪の最年長世代は現在20歳のMF田鍋、DF佐藤ら93年生まれ。学年は一つ下だが95年早生まれのニッキと望月にとっては2歳上の世代となる。ただ、良い手本がいる。北京五輪に19歳という不利な年齢で出場した現日本代表DF吉田だ。「麻也くんも五輪の時はそんな感じだったと聞いた。1回試されて、アピールして、それが続いた。同じイメージで行きたい。自分次第でできると思う」。年齢差を克服した先輩の姿が励みになる。
ただ、G大阪で今季28試合に出場した西野や鹿島の植田ら、センターバックのライバルは多い。また、18日からわずか4日間で1試合の短期遠征ながら、急速に民主化が進むミャンマーのサッカー環境にも不安がある。それでも、「どんな状況でも生活に慣れていかないと。すごく短いけど、生き残るためにとにかくアピールする」と力強く語ったニッキ。このチャンスをリオへの本格的な第一歩ととらえ、未知の国・ミャンマーに思いをはせていた。 (宮崎厚志)
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