【マラソン】「Ｑちゃん２世」中里、横浜からリオへスパート！！

健闘を誓い合う（左から）正井、大久保、フィレス、那須川、マヨロワ、中里、アウグスト、野尻、樋口

　来年のアジア大会日本代表選考会を兼ねた横浜国際女子マラソン（報知新聞社後援）は１７日に号砲が鳴る。招待選手の記者会見が１５日に横浜市内のホテルで行われ、１１年大邱世界陸上１０位で「Ｑちゃん２世」と期待される中里麗美（２５）＝ダイハツ＝が復活走を宣言。前回日本人トップの２位ながら、モスクワ世界陸上代表を逃した那須川瑞穂（３３）＝ユニバーサルエンターテインメント＝もリオ五輪への第一歩を刻むと誓った。

　今度こそ笑顔を―。１１年大会の２位で大邱世界陸上代表を決め、昨年大会はマラソン初の途中棄権を味わった中里は「いろいろ思い入れのある大会。元気に楽しく走っている姿を皆さんに見せたい」と、自身３度目となる横浜へ決意を語った。

　身長１５２センチながら股下７６センチの長い足を生かしたダイナミックな走りが売り。しかし、１０位だった１１年世界陸上以降、フォームが崩れた。ロンドン五輪の代表選考会だった１２年名古屋ウィメンズで尾崎好美（第一生命）に接戦の末に敗れて五輪切符を逃した。その後の練習で「左右のバランスがおかしくなっていた。スピードを上げると転ぶこともあった」という。

　それでも、昨年のロンドン五輪（１６位）と今年のモスクワ世界陸上（４位）の２大会で日本代表入りしたチームの先輩、木崎良子（２８）の走りに「勇気をもらった」という。地道な筋力トレーニングなどでフォームを修正。「バランス感覚は戻ってきた」と話した。

１１年、対面を果たした高橋と中里（左）

　００年シドニー五輪金メダルの高橋尚子さん（４１）からも「若い頃の私にそっくり。顔とか、たくさん食べるところとか」と“Ｑちゃん２世”のお墨付きをもらっている２５歳。２年９か月後のリオ五輪では、日本のエース候補として周囲から期待される。「今回はレースの流れとコンディションに任せて自分の走りをしたい」。今回はあえて設定タイムは決めずに臨む。

　◆中里　麗美（なかざと・れみ）１９８８年６月２４日、群馬・太田市生まれ。２５歳。太田市商高から０７年にダイハツ入社。０９年世界ハーフ１６位、１１年大邱世界陸上１０位。マラソンの自己記録は今年３月の名古屋ウィメンズでの２時間２４分２８秒。シドニー五輪優勝の高橋尚子さんが憧れの選手で、中学時代から周囲に「そっくり」と言われている。１５２センチ、３５キロ。