【九州場所】翔天狼、平幕唯一の６連勝！

　◆大相撲九州場所６日目　○翔天狼（突き出し）舛ノ山●（１５日・福岡国際センター）　佐渡ケ嶽部屋が、またも悲劇に襲われた。同部屋の西前頭１０枚目・琴勇輝が、同１４枚目・徳勝龍に押し倒しで負けた際に左膝を負傷した。担架で運ばれて病院に直行。７日目から休場の可能性が高くなった。同部屋は既に大関・琴奨菊が右大胸筋を、カド番大関・琴欧洲が左肩を痛めて途中休場。同部屋の幕内３人が同時に途中休場すれば１９４６年秋場所の伊勢ケ浜部屋以来、６７年ぶりになる。無傷の６連勝は白鵬、日馬富士の両横綱と平幕・翔天狼の３人となった。

　平幕の全勝対決は翔天狼に軍配が上がった。前に出てくる舛ノ山を右から小手で振って逆襲に転じると一気に突き出した。「気合が入ってた。気持ちいい」。自身初、平幕では唯一の無傷６連勝に笑顔がこぼれた。

　伝統ある藤島部屋の思いを胸に土俵に立っている。かつて横綱・武蔵丸らを輩出した名門（当時は武蔵川部屋）だが、今ではただ一人の関取となった。「師匠の教え通りやって、もっと部屋を盛り上げていきたい」と明かす。師匠の藤島親方（元大関・武双山）は「自覚はまだ物足りないが、今場所は立ち合いが低く当たっているところがいい」と成長を期待する。

　モンゴル出身の３１歳は、今年１月３１日の自身の誕生日に長女が誕生。来年には第２子も誕生する予定だ。「毎日、取組後にテレビ電話してるよ。場所後に娘の顔を見るのが楽しみ」。家族のためにもさらに白星を重ねる。