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重要文化財 すべて確認調査へ
11月15日 18時28分

重要文化財 すべて確認調査へ
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国の重要文化財が各地で所在不明になっている問題で、文化庁が調査を行ったところ、文化財保護法で義務づけられた届け出をせずに無断で売買されたり所有者が変更されたりする実態が確認され、文化庁は、1万点余りに上るすべての重要文化財について、所在の確認調査を進めることになりました。

国の重要文化財について、NHKが全国の都道府県に調査をしたところ、国宝を含む76点が、本来の所有者の手元になく所在不明になっていることが明らかになりました。
これを受けて文化庁は、これらの重要文化財の所在について今月1日から緊急の調査を行い、15日に結果を公表しました。
それによりますと、滋賀県の大岡寺が所有する2体の仏像など、合わせて53点は、本来の所有者の手元になく、文化庁の調査によっても所在が分かりませんでした。このうち28点は、文化財保護法で義務づけられた届け出をせずに、無断で売買されたり持ち出されたりしたとみられ、25点については盗難の被害届が出されていました。
一方、国宝の刀剣を含む17点は、届け出がないまま所有者が変わっていたものの、県による再調査の結果、所在が確認されました。
文化庁は、今回の調査で、無断で売買されたり所有者が変更されたりする実態が確認されたとして、1万点余りに上るすべての重要文化財について、所在の確認調査を進めることになりました。
記者会見した、文化庁美術学芸課の江崎典宏課長は、「盗難以外でも所在不明の重要文化財がこれほどの数に上るということは衝撃的で、無届けによる売買や所有者の変更が行われているとみられる。所在不明の数はまだ増える可能性もあり、都道府県などの協力を得ながら、実際に担当者が保管状況を目視するなどして、所在の確認作業を早急に進めたい」と述べました。

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