■曲は「ファンへの感謝」に合致
――フリーはビートルズの楽曲のメドレーになっている。
「『Yesterday』は好きなの。エネルギーがあるけれど、大輔が序盤、落ち着いて高難度のジャンプを跳ぶのにいいテンポ。続いて『Come Together』。最後にガチャンと砕けるような音がクールよ。続いて、ビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティンの『Friends and Lovers』。私にはタンゴっぽい感じがしたの。友達と愛すべき人っていうのも、大輔が望んだ『ファンへの感謝』というテーマに合う」
「次の『In My Life』は、俳優のショーン・コネリーが歌詞を朗読するCDがあって、『I love you more』というフレーズにピンと来た。これは詩的なプログラムよ。大輔は氷上の詩人でしょ。ファンに『愛してる』と伝えた後は、『Long And Winding Road』。ここまで美しい旅、アップダウンもあり、困難があっても人生。大輔は人生礼賛ができる」
■振付師はチアリーダー
――ニコルさんは試合会場に姿を現すことは少ない。
「まず私は母であり妻だから。02年のソルトレークシティー五輪は、担当したカナダペアが採点問題に巻き込まれて行ったけれど、そんなのはゴメンよ。バンクーバーは異常事態。五輪の1カ月前、カナダ選手権直前に、チャンのコーチが彼を解雇した。振付師として付き合いの長かった私が、カナダ連盟にコーチを頼まれて引き受けた。米国チームでエバンと合流する予定だったから、大変だった」
「ソチは多分、行くと思う。振付師はチアリーダーよ。選手たちは、私がそばにいなくても試合で滑ることができるだけの力をつけていると願っているわ」
(聞き手は原真子)
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ビートルズ、ミシェル・クワン、ローリー・ニコル、パトリック・チャン、浅田真央、高橋大輔、ニコライ・モロゾフ
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