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【スポーツ】

羽生復調 SP2位 フィギュア・フランス杯

男子SPで大きなアクションを見せる羽生結弦=パリで(共同)

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 【パリ=共同】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、フランス杯は15日、当地で開幕し、男子ショートプログラム(SP)で羽生結弦(はにゅうゆづる)(ANA)は自己ベストを0・05点更新する世界歴代3位の95・37点で2位につけた。4回転トーループなど全てのジャンプに成功し、技術点はトップだった。

 世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(カナダ)が自身の世界歴代最高を塗り替える98・52点で首位に立ち、3位は84・77点のジェーソン・ブラウン(米国)。

 羽生は今大会で2位以内に入ればGPシリーズ上位6人で争うファイナル(12月・福岡)進出が決まる。

 女子SPはアシュリー・ワグナー(米国)が66・75点でトップだった。

◆ジャンプ全て成功

 直前に滑ったチャンが好発進したことは観客の反応から感じ取れた。それでも羽生の心はぶれなかった。リンク上で「目をつぶってブライアン(コーチのオーサー氏)の話を聞き、気持ちを入れ直せた」。雑念は消え、世界王者を意識し自滅した第2戦スケートカナダとは別人のように自分の世界に入り込んだ。

 SPで世界歴代最高得点を連発した昨季の勢いが戻ってきた。「パリの散歩道」を使ったプログラムの冒頭で4回転を軽やかに決め、得点が1・1倍になる後半に二つのジャンプを組み込む攻撃的な構成を事もなげに演じきった。表現も豊かで「練習で積み上げてきたものを本番で出せて、一歩前進したと思う」。右手を突き上げる決めのポーズのまま、しばらく余韻に浸った。

 チャンに完敗した前戦のように精彩を欠けば「今季の羽生はこんなものなんだと(ジャッジに)思われて演技点が伸びなくなる。それが一番怖かった」と言う。不安を払拭(ふっしょく)する演技に「ほっとした」と本音もこぼれた。

 GP初戦で快勝した町田樹(たつき)(関大)の存在に重圧を感じたり、ファイナル進出に向けて皮算用したりした姿はもうない。何度も口にした「集中」がフリーでもできれば、優勝争いは面白くなる。 (共同)

 

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