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2013年11月16日(土) 東奥日報 ニュース



■ 「阿部家住宅」国有形文化財に

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新たに国の登録有形文化財となる五所川原市の阿部家住宅主屋
 
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高度な左官技術で造られている阿部家住宅文庫蔵
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 文化審議会(宮田亮平会長)は15日、五所川原市羽野木沢にある阿部家住宅主屋(しゅおく)と文庫蔵の計2棟を新たに登録有形文化財(建造物)とするよう下村博文文部科学相に答申した。本県にある国の登録有形文化財は97件になる。

 阿部家住宅は、同市で「大阿部」の屋号を持つ大地主である阿部家が建築。1892年に建てられたと考えられており、主屋、文庫蔵ともに築120年以上と推測されている。 主屋(建築面積681平方メートル)は木造2階建てで、正面から見た建物の幅は35メートル以上に及ぶ。居室には和洋を含む多くの広間があり、室境に透かし彫りの欄間を飾るなどした、明治期後半の大規模で上質な近代和風建築。

 主屋につながる文庫蔵(同60平方メートル)は土蔵造り2階建て。外観には高度な左官技術がみられ、上部を白しっくい、下部は斜格子状のなまこ壁で仕上げられている。内部も重厚さを備えた造りとなっている。

 同家16代当主の阿部育也氏(79)=五所川原市教育委員長=は「私の時代に国の文化財登録として答申されたのは、名誉なことでうれしい。この建物の良さは広くゆったりでき、(敷地内に)自然が残っているところ。これからもこの建物を大切に持ち続けていきたい」と話している。

 同市教委によると、同市の建造物で登録有形文化財となるのは2008年、同市金木町の旧西沢家住宅に次いで2件目。長尾孝紀教育長は「市にとっても名誉なこと。大事な建物なので市教委としてもいろいろな形で支援していきたい」と語った。

 登録有形文化財の登録制度は、歴史的建造物を事業展開や地域活性化のために活用しながら緩やかに守る制度で、文化庁が1996年に始めた。外観を大きく変えなければ内部を改装できるなど、重要文化財に比べ規制が緩い。築後50年を経た建物が対象。

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