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福島第1、4号機燃料18日取り出し 廃炉へ新たな段階
 | 燃料取り出しを前に、作業の安全性を確認する実証試験でつり上げられた輸送容器=13日、東京電力福島第1原発4号機(同社提供) |
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東京電力は15日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールに保管している燃料取り出しを18日に始めると発表した。事故を起こした1〜4号機のうち、燃料取り出しは4号機が初めて。最長40年かかる廃炉行程は新たな段階に入る。
取り出し作業は18日午後3時以降、燃料棒を1本ずつ釣り上げ、水中でキャスクと呼ばれる輸送容器に入れ、100メートル離れた共用プールに移す。キャスクには22体の燃料棒が入るが、細かながれきが残るため、装填(そうてん)作業には2日程度かかるという。
1533体の燃料全てを移し終えるのは14年末を見込んでいる。
4号機は東日本大震災発生時、定期検査中で原子炉内の燃料棒が隣のプールに移されていた。原子炉建屋は水素爆発したが、炉心に燃料がなかったため、炉心溶融(メルトダウン)を免れた。ただ、プールの水が無くなれば燃料がむき出しになり大量の放射性物質が放出されるため、世界各国が燃料棒の安全な保管を急ぐよう求めていた。
東電は今回、爆発で吹き飛んだ原子炉建屋にカバーを設置。新設した大型クレーンや燃料交換器でキャスクの実機を使い、15日まで移送訓練をしてきた。東電福島広報部の加賀喜則リスクコミュニケーターは「スケジュールありきではなく、安全第一に作業を進めたい」と話した。
2013年11月16日土曜日
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