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政令市の教員給与、市が負担へ/神奈川

2013年11月14日

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 全国20の政令市と政令市がある15道府県は14日、政令市の公立学校教職員の給与負担者について、道府県から政令市に変更することで合意した。税財源とともに教職員定数などに関する権限も移譲。県と横浜、川崎、相模原の3政令市が互いに求めていた、任命権者と給与負担者が異なる「ねじれ」状態の解消が実現しそうだ。道府県から政令市への税源移譲は初のケースで、2017年度からの運用開始を目指すという。

 事務移譲に伴い、現状の給与負担分に相当する財源措置として、個人住民税所得割の2%を道府県から政令市に移譲する。不足分は地方交付税で措置する考えで、必要となる税法や教育関連法の改正を国に要請していく。

 県内の県費負担教職員数は約4万3千人で、このうち3政令市分は約2万7千人。政令市分の県負担人件費約2260億円のうち、約1400億円分の税源が移譲される。これに伴い、一般会計の予算規模は、横浜市が県を上回る見通しという。

 また政令市側には、1クラス当たりの児童生徒数(学級編成人数)の基準や、教職員定数を設定する権限も移る。このため「市民ニーズに応じた教育を提供できる環境が整う」(指定都市市長会)と、教育行政の進展にも期待が高まっている。

 政令市の県費負担教職員をめぐっては、政令市が任命(人事)権を持ち、道府県が給与の3分の2(3分の1は国)を負担する「ねじれ」状態が続いており、県と政令市の双方から問題視されてきた。02年に国の地方分権推進会議でねじれ解消が提言され、県や政令市でつくる指定都市市長会などは、国に対し改善を求めていた。

 合意を受け、黒岩祐治知事は「自治体同士が協議して合意に至ったことは、歴史的で画期的。ねじれが解消され、教育行政がすっきりする」と述べた。

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