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ミサワ 住宅施工不備…9道県1600棟で恐れ

 

木造住宅 強化ボード未設置

 大手住宅メーカー・ミサワホームの子会社「ミサワホーム中国」(岡山市)が広島、岡山両県で販売した木造住宅で、建築基準法に基づき国の認定を受けた工法が守られず、強度を高める石こうボードが取り付けられていないケースがあることがわかった。ミサワホームから報告を受けた国土交通省は、自治体に調査を指示し、22日までに実態の報告を求めている。

 国交省によると、10月11日にミサワホームから「建築基準法で認定を受けたものとは異なる工法で施工した住宅がある」との報告があり、施工不備のおそれのある物件は、9道県で計約1600棟。太田国交相は15日、閣議後会見で「構造安全性があるかを検証し、ミサワホームには必要な改修など対策を講じるよう指示したい」と話した。

 ミサワホームによると、不備があったのは「木質パネル住宅」で、工法や素材で国の認定を受けている。同社は施工マニュアルの中で、最上階の天井高に一定の高さがある場合、屋根裏に石こうボードを取り付けるよう定めている。ボードは構造計算に入っていないため、耐震性など強度に問題はないとしているが、同様のケースがないか全国の他の子会社に調査を指示。同社の広報・IR課は「施工マニュアルが徹底できていなかった。詳細に調査し、対応をとりたい」としている。

 一方、ミサワホーム中国によると、10月上旬までに施工を任せている業者から「ボードを設置する必要があるのか」と問い合わせがあり、調査の結果、1970年代から中国5県で販売した8000棟のうち、広島、岡山両県の複数の指定業者で設置忘れが発覚した。同社の久延賢次社長は「多大なるご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ない」とするコメントを発表した。

2013年11月15日  読売新聞)
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