韓国国民のカルシウム摂取量が、推奨量の73%ほどにとどまっていることが明らかになった。
疾病管理本部は14日、2011年国民健康栄養調査を分析した結果、粉ミルクや母乳で十分なカルシウムを摂取している1-2歳児を除く全年齢層で、カルシウム摂取量が推奨量の80%未満だったと発表した。男性の摂取量は推奨量の78%、女性は67%にとどまっている。疾病管理本部のクォン・サンヒ保健研究官は「韓国国民の3分の2ほどはカルシウム摂取量が推奨量を下回っている」と説明した。
カルシウム不足が特に深刻なのは、育ち盛りの12-18歳(推奨量の59%)と65歳以上の高齢者(推奨量の56%)だった。カルシウムが不足すると骨粗しょう症(骨の中がスカスカになり骨がもろくなる病気)になりやすく、血液凝固作用や神経系にも異常が生じかねない。
専門家らはカルシウム不足の原因として、カルシウムの少ないファストフードなど加工食品の摂取増加や現代人の生活習慣を挙げている。カルシウムを含む食品を食べても、脂肪分を過剰に摂取したりストレスを抱えたりと生活習慣が良くなければ、摂取したカルシウムの大半が体外に排出されてしまう。また、炭酸飲料はカルシウムの排出を促すため、成長期の青少年は過剰に摂取しないことが望ましい。
韓国の成人1日当たりのカルシウム推奨量は平均700ミリグラムだが、食事で摂取するカルシウムの量は1日平均521.0ミリグラムだ。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品や骨ごと食べるイワシやしらす干し、ノリやコンブなどの海藻類を意識して取ることが大切になる。