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シカの放置死体、半年で67頭も!交通事故か…淡路島で通報呼び掛け

産経新聞 11月15日(金)16時0分配信

シカの放置死体、半年で67頭も!交通事故か…淡路島で通報呼び掛け

道路脇で見つかったシカの死体を調べる南あわじ署員ら=南あわじ市賀集生子(写真:産経新聞)

 兵庫・淡路島で道路脇などに放置されたシカの死体の発見数が今年4〜10月に67頭にのぼることが14日、わかった。多くが交通事故で死んだまま放置されたとみられる。事故の場合、動物が相手でも警察に連絡しなければ、道交法違反(事故不申告)となる。衛生上の問題もあり、島内各市は「事故を起こしたり、シカの死体を見つけたら、まず連絡を」と呼びかけている。

 南あわじ市賀集生子の市道脇で10月31日午後、交通事故で死んだとみられるシカ2頭が発見された。2頭は親子とみられ、道路脇の斜面の下で折り重なるようになった状態で見つかった。南あわじ署は現場の状況から、何者かが車ではねたシカを道路脇にそのまま捨てたとみている。死体は腐敗が進んでおり、同市が回収して処分した。

 今年4〜10月に同市では放置された17頭のシカの死体が回収、処分され、洲本市では49頭にのぼる。淡路市では1頭が処分されたという。死体の処理費用は3市で計約36万9千円に上っている。

 24年度は洲本市で103頭、南あわじ市では20頭、23年度は洲本市で86頭、南あわじ市で13頭がそれぞれ回収、処分されている。淡路市では23、24年度の回収はなかった。今年度の状況について、洲本市は「昨年並み」とする一方、南あわじ市では約7カ月で昨年度に迫る勢いになっている。

 狩猟での動物の死体の処分は、狩猟法などで定められている。猟友会のメンバーが有害鳥獣として駆除する場合は死体を埋めるか、島内では処分用の施設に持ち込むことが義務付けられており、放置することはできない。交通事故の場合は警察への申告が必要で、死体の処理は行政が行う。死体を放置すれば、悪臭、虫の発生など衛生上の問題で周辺に迷惑をかける。

 処分に携わる南あわじ市生活環境課は「動物の死体を見つけた場合、まずは最寄りの市役所などに連絡を」と呼びかけている。

 淡路県民局によると、淡路島内のシカによる農作物への被害は、23年度は約3570万円、24年度で約2660万円と減少傾向にあるという。

最終更新:11月15日(金)16時0分

産経新聞

 
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