顔のすぐ下にあるパーツの首。
たった2本の線で描けるので簡単といえば簡単です。
でも首は横を向いたり、首を傾げたり、顎を上げ下げしたりと複雑な動きができます。
その複雑な動きによって首の見え方がおのおの変わるので、短時間で描けてもその実難しいのが首でなないでしょうか。
今回は首と首まわりの構造を学びぶことで、より正しい首の描写ができるようになることを目指します。
●首の位置を知るには?
首を描く前にほとんどの人はまず頭全体を描くと思います。
この頭の部分から首を描くわけですが、どこに首を描けばよいかはたいへん難しいです。
プロでも首の位置は人によって差異があるように感じます。
正面や真横なら首の位置は簡単ですが、ナナメや俯瞰アオリの構図になるとかなり曖昧になります。
人体構造で考えると、首の骨の位置は脳ミソがあるところの中心の下あたり、横から見ると耳の下の付け根のやや後あたりです。
ただ、首の構造を知っていたとしても正しい位置に首を描けるかはなんともいえません。
感覚でここらへんに首の骨があると思って描くしかないんですね。
ひとつあくまで目安ですが、首の骨と頭蓋骨の繋ぎ目を知る方法を紹介します。
確実な方法とは言えないので、ほんの少しだけ参考にしてもらえればと思います。
①左右の耳の付け根の下にしるしをつける
②しるし同士を線で結び、線の中心にしるしをつける
③その中心のしるしのほんの少し奥に首の付け根があると想像する
注意として、首の骨は首の中心を通っているわけではありません。
首の後ろ側を通っています。首の前は食道の通り道です。
首の骨をイメージしつつ首全体を描いてください。
また構図が横向き、もしくは俯瞰アオリの角度が深くなるほど、両耳を結んだ中心点から首の骨の付け根の位置は離れていくことも覚えておきましょう。
●首まわりの構造を知る
首をしっかり描くためには首だけではなく、首まわりの知識も必要になります。
首まわりで重要なのは胸鎖乳突筋、胸骨、鎖骨、僧帽筋の4つです。
下のほうに図がありますので、文章とともにそれぞれ確認してみてください。
①胸鎖乳突筋について
胸鎖乳突筋は首の中で最も目立つ筋肉です。
耳の後ろあたりから胸骨の上部までを走っています。
ただ、ここで一つ問題が発生します。
萌え絵はその頭の大きさに比べて首が極端に細いです。
胸鎖乳突筋を耳の付け根から描いてしまうと首が太くなってしまいます。
首が太い女の子では可愛くないですし、萌えません。
正直萌え絵においては胸鎖乳突筋はあまり考えないほうが良いかもしれません。
実際萌え絵で胸鎖乳突筋が描かれることは少ないです。
仮に描くなら胸骨との繋ぎ目側だけを軽く描写するにとどめるとよいでしょう。
②胸骨について
胸骨は肋骨で囲まれた胸郭の一番前面にある骨です。
その胸骨の上部は胸鎖乳突筋と鎖骨がつながります。
その他大胸筋もつながるなど、上半身を描くときの最も重要な骨となります。
③鎖骨について
肩の構造を理解しよう!でも述べたように、鎖骨の内側は胸骨の上部と繋がり、鎖骨の外側は肩甲骨と繋がっています。
腕を挙げたり突き出したりするなど腕の動きによって鎖骨と肩甲骨がめまぐるしく動くので、その動きにあった鎖骨の位置を考えなくてはなりません。
④僧帽筋について
僧帽筋は背中側に大きく張り出す筋肉ですが、からだの前から見た場合でも僧帽筋を確認することができます。
首のすぐ横の盛り上がった部分が僧帽筋で、鎖骨の一部と繋がっています。
胸鎖乳突筋、鎖骨、僧帽筋の間にできるトライアングル、三角形を意識すると首まわりは描きやすくなります。
●最後に
このように首は思ったよりも構造が複雑だということが理解できたと思います。
萌え絵はデフォルメがきつく最低限の描写しかされないので、なかなか首について学ぶ機会がないのではないでしょうか。
今回首まわりの構造を洗いなおすことで、今まで気づかなかったことに気づくことができ、私にとって有意義なものになりました。
まだ全部を伝えきれたわけではないので、また別の機会で首について記事にできればと思います。