韓国で米国の大学進学適正試験(SAT)の問題が流出したとして韓国検察が語学予備校12校を家宅捜索し、試験そのものが韓国で中止となる前代未聞の事態が起きた。韓国でSATや英語能力テストのTOEICの問題流出はこれまでも頻発。韓国人の留学熱や英語試験の得点の高さは日本でも話題になるほどだが、裏では、学校ぐるみの不正がビジネスとしてまかり通っていたとあって韓国世論は「国の恥だ」と批判を強めている。(桜井紀雄)
初の国単位の試験中止
SATは米国の大学に進む際の学力を測る試験で、日本では、大学入試センター試験に当たる。米国だけでなく、米留学学を目指す受験生のために各国で試験が実施され、世界中で年間約300万人が受験するといわれている。
米国での学位が「最大のステータス」とみなされる韓国でもSAT受験生は多く、韓国メディアによると、SAT対策専門の予備校が約100校にあり、年間数千人が学んでいるとされる。