- 2011-11-02 (水) 23:52
- フリーソフト
最近はHDDのコピー・クローン作成という作業が行われることが多くなってきたと思います。
HDDのコピー・クローン作成というのは、今のハードディスクから新しいハードディスクにそっくりそのまま環境やデータを移行することです。
またこのクローン作成は、HDDからHDDの他に、HDDからSSDへも可能です。
クローン作成の一番多い理由は、壊れかかって調子の悪いハードディスクから新しいハードディスクへの変更でしょうか。その他ハードディスクの容量を大きくしたいとか、より高速化するためSSDへ交換したいというのも多いかもしれません。
クローン作成のメリットは下記のような点があげられます。
- HDDの容量(Cドライブの容量など)が足りない場合、大きい容量のディスクに変更できる
- Windows.、プログラム、データなどはそのまま移行できる
- Windows初期化、データ移行、再設定の必要がない
- 新しいハードディスクにすることで、パソコンのパフォーマンスが向上できる
- コピー元のハードディスクを、何かあった際のバックアップにできる
クローン作成のソフトは有償のものもあれば、フリーのものもあります。今回はフリーソフト EASEUS Todo Backupでのクローン作成を紹介したいと思います。
使い方
EASEUS Todo Backupのダウンロード。
EASEUS Todo Backup
準備として先ず新しいハードディスクを接続しておきます。内蔵のドライブとして増設するか、USB接続するかになります。ディスクの管理で認識されていたらOKです。
EASEUS Todo Backupを起動します。
EASEUS Todo Backupの起動画面です。英語表記になります。Disk Cloneを選択。
source disk (コピー元ディスク)を選択します。ハードディスクの型番やドライブレター、使用している容量などが表示されるのですぐに分かると思います。次へ。
destination disk (コピー先ディスク)を選択します。新しいハードディスクは基本的に未割り当てなので下のバーは灰色になっています。HDDからSSDへクローンする場合は、Optimize for SSDにチェックを入れます。次へ。
確認画面が出ます。パーティションの領域を変更してクローン作成したい場合は、青枠の部分にマウスカーソルをあて左右にスライドさせるとパーティションの大きさを変更できます。次へ。
パーティションを縮小した場合、余った部分は未割り当て領域になるだけです。クローン作成の時点で、Cドライブの大きさを変更できます。
コピーが始まります。ハードディスクのデータの量、パソコンのスペックによってクローン作成の時間は異なります。再起動は行われず Windowsが起動した状態でクローンが作成されます。EASEUS Todo Backupのクローン作成は、シンプルに素早く行われるのが特徴です。作成後に自動で電源をOFFにする場合は、チェックをいれておきます。
クローン作成が終わったら、右下がFinishという表示に変わるのでクリックして画面を閉じます。
無事にクローンは作成されたようです。あとは新しいハードディスクやSSDでWindowsを起動させます。
Optimize for SSD
Optimize for SSDにチェックを入れると、SSDに対して最適にコピーするという意味で、アライメント調整を行います。
SSDによっては、特にXPのハードディスクからコピーを行う場合、アライメントがずれて本来の性能が発揮できないときがありますが、Optimize for SSDにチェックを入れてコピーすると、アライメント調整してコピーをしてくれます。
EASEUS Todo Backup 6.0
この箇所は追記になります。
EASEUS Todo Backupのバージョン6.0を使う機会がありましたので、紹介したいと思います。
もともとこのソフトは完全なフリーソフトという感じでしたが、無料で使用できる期間が限定されていたり、使用するためにはメールアドレスの登録も必要になっています。かなり人気があるソフトだったので当然かもしれません。
ただ言語が英語だったのが日本語に対応しているので やや使いやすくなっています。
今回使用するノートパソコン。Core 2 Duo搭載のWindows 7 いたって普通のノートパソコンです。SATA2でHDDが内蔵されています。これを TOSHIBA SSDにコピーして換装してみました。
EASEUS Todo Backupのインストールは済ませておきます。
次に SSDをノートパソコンにUSB接続します。自作パソコンなどでは空きのSATAポートを使い内蔵させて行うこともできます。
このままでソフトを起動してもSSDを認識しないので、ディスクの管理から初期化します。
マイコンピュータ→右クリック→管理→ディスクの管理。画面がでるので OKを押すだけです。
するとこのように接続されているSSDが未割り当て領域をもって認識されます。
EASEUS Todo Backupを起動させます。クローンのディスククローンを選びます。
コピー元ディスクとコピー先ディスクの確認です。オレンジ色になっている部分がそれぞれ該当しているディスクということになります。SSDにコピーするときは SSD用に最適化にチェックをいれます。次へ。
250GBのハードディスクから128GBのSSDへのコピーなので パーティションレイアウトの調整が必要になります。
マウスでクリックするとパーティションがオレンジ色になりレイアウトの変更ができます。
端をマウスでつまみ移動させて、パーティションレイアウトを変更します。
今回どのように変更したか?といいますと下記の通りです。
- 回復パーティション→11.84GB→12GB
- SYSTEM RESERVED→100MB→182MB
- Cドライブ・・・220.95GB→53.62GB
回復パーティションは、このパソコンではリカバリー領域も含んでいます。またSYSTEM RESERVEDというのは Windows 7のシステム予約済領域のことです。
できるだけ元の領域に限りなく近づけます。SYSTEM RESERVEDはこれ以上小さくはできませんでした。Cドライブを縮小したので、残りは空き領域になります。
このような感じにしました。SYSTEM RESERVEDはほとんど見えないほど小さいです。小さいパーティションは、細かくマウスを動かし調整しないといけないのでやや難易度が高いです。次へ。
クローン作成が始まります。
ある程度待ちます。
終わったらパソコンの電源もOFFにします。パソコンの電源が切れたら USBの電源をOFFにします。
ハードディスクとSSDを付け替えます。
パソコンの電源をいれると SSDで起動してきました。
ディスクの管理で確認してみました。
先ほどCドライブを縮小したので 未割り当て領域があります。右クリックしてパーティションの作成ができます。
これでDドライブもできました。
クローン作成後
クローン作成後は以下の作業で動作確認はしたほうがいいかもしれません。
まずWindows Updateです。これがきちんとできるかどうか。
Windows エクスペリエンス インデックス。ディスク交換後に数値がどのぐらい上がったかも知ることができます。
クリスタルディスクマーク。ベンチマーク・テストを行うことができます。ネット上で公開されている他のパソコンでの数値と極端な違いがないかどうか、読み込み書き込みが極端に遅くないかどうかを調べることができます。
バージョン 6.0は日本語されているので操作性はやや向上していると思います。
XPではそうでもないのですが、Vistaや7では、回復パーティションやリカバリー領域などいくつか複数のパーティションを含んでいるので レイアウト調整がうまくできるかどうかが鍵といえそうです。
HDDコピー・クローン作成というのは、いろいろなことが原因となってうまくいかないことがあるので注意は必要です。
Comments:11
- KAZU 13-04-01 (月) 16:51
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こんにちは、このホームページを参考にSONY VGC-HB(分解方法が別ページにありました。)のハードディスクをWD5000AAKXに、交換しました。大変参考になりました。ありがとうございます。
そのとき、このPCのハードディスクのパーテーションが、リカバリ、C、Dに分かれていましたが、Cドライブの前の容量を、変更してしまったところ、クーロンは出来たのですが、WINDOWSが、立ち上がりませんでした。そこで、もう一度、C、Dドライブの容量のみ。変更してクーロンしたところ、問題なく動作するようになりました。
ありがとうございました。 - yosiki 13-07-31 (水) 8:48
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初歩的な質問で恥ずかしいのですが、よろしくお願いします。
Cドライブのクローンをしたくて参考にさせて頂いています。非常に詳しく書かれており、有り難いのですが、初めての作業なので次のことに不安を感じています。
よろしくお願いします。新しいハードデスクに作成されるパーティションのドライブ名を指定する場面がなく、最後の「無事にクローンは作成されたようです」の画面を見ると、新しいハードディスクにコピーされたドライブの名称は、「Eドライフ」となっているように感じますが、旧ハードディスクを取りはずすことによって自動的に「Cドライブ」となって起動されるのでしょうか。それとも何か特別の作業が必要なのでしょうか。
- admin 13-07-31 (水) 17:18
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どうも管理人です
ご推察の通りで
「旧ハードディスクを取りはずすことによって自動的に「Cドライブ」となって起動されます。」クローン後2つのハードディスクを、1台のパソコンにつなげば、CとDとかCとEとか Windowsで自動的にドライブレターが割り当てられます
WindowsでCを2つ表示することはできないためです
- hide 13-08-18 (日) 21:28
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こんにちは。このたびWindowsXPのノートPCを、HDDからSSDに換装する際に参考にさせて頂きました。大変助かりました。どうも有難うございました。
- admin 13-08-18 (日) 21:38
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どうも管理人です。
最近あまり使ってませんが、日本語化されたり 無料期間が設けられたりと変更が多いようです。
うまくできて何よりです。 - tsi 13-08-20 (火) 21:29
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はじめまして。当サイトを参考にさせて頂きました。
コピーの理由は現在使用しているパソコンのハードディスクが破損し、動きが遅かったり、XPモードが使えなくなってしまったり(使用OSは7です。)と不具合がありSSDに変えたく試みました。コピー自体は問題なくされた様なのですが、試しに外付けHDDから起動を行なったところ起動しかかった所でエラーとなり「修復を行なって下さい」の様な画面になってしまいました。修復をおこなってみたのですが、「問題は見つかりませんでした」の様な文面(英語)が出てしまい困っています。
何か原因と思われる箇所はありますか?お忙しいところ大変恐縮ですがご回答を宜しくお願いします。 - admin 13-08-23 (金) 7:28
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壊れたハードディスクや調子の悪いWIndowsをクローンすれば、もちろんそのまま調子の悪いWIndowsがクローンされます。
基本的にはもとのハードディスクに修正をかけ正しく起動しているのを確認したあとにクローンをつくるのが一般的です。
通常不良セクタがあるとエラーが出てクローンはできないので、ひょっとするとクローンが正常にできていないのではないかと思います。
- ひなさくらちゃん 13-10-01 (火) 11:05
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HDDからSSDにクローンを作成する場合、SSDの価格がまだ高いため、HDDより容量の少ないSSDを使うしかないようです。
元のHDDよりクローン作成用SSDの物理的な容量が少なくてもHDDのデータ利用領域がSSD容量より少なければ、クローン作成は可能でしょうか? - HIDE 13-10-02 (水) 19:58
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おせわになります。
DELLノートパソコンをクローンしようとしています。
購入した、2.5インチのHDDが認識されません。変換アダプタの相性とかもあるのでしょうか?
- admin 13-10-03 (木) 11:23
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>>ひなさくらちゃん
現在のHDDのデータ容量が、SSDの総容量より少なければ基本的に大丈夫だと思います。 - admin 13-10-03 (木) 11:26
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>>HIDE
認識されない場合、3つの問題が考えられます。HDDの初期不良、USB接続機器などの初期不良、パソコン側のUSB端子などの問題。
HDDの初期不良やUSB機器の初期不良はしばしばあります。
他のパソコンにつないだりして確認します。
変換アダプタの相性というのは経験したことがありません。
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