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【大相撲】

白鵬にポールが肩すかし

2013年11月15日 紙面から

土俵入りを終え、土俵を後にする白鵬。後方右はポール・マッカートニー=福岡国際センター

写真

◇九州場所<5日目>

(14日・福岡国際センター)

 世界的な人気歌手、ポール・マッカートニー(71)が観戦に訪れたこの日、横綱白鵬(28)=宮城野=は豊ノ島を冷静にはたき込み、同じく横綱日馬富士は高安を逆転の下手投げで退けた。大関陣は稀勢の里が旭天鵬を寄り切って4勝1敗とし、鶴竜は妙義龍をはたき込んで3勝目を挙げた。横綱、大関陣は今場所初めて安泰。大関とりの足固めを狙う関脇豪栄道は安美錦にはたき込まれ、初黒星を喫した。全勝は平幕の舛ノ山、翔天狼を加えた4人。1敗で稀勢の里ら7人が追う。十両は千代丸がただ一人5連勝とした。

 弓取り式が終わると場内から自然発生的に「ポール」コールが沸き起こった。結びの白鵬をしのぐ歓声に、観戦に訪れたポール・マッカートニーは笑顔で応える。相撲ファンとポールファンにもみくちゃにされながら、「I love it! 楽しかったよ。相撲を見られてうれしかった」。ポールは興奮しながら帰りの車に乗り込んだ。

 福岡国際センターをポールがジャックした。幕内土俵入り前にマスの最前列に着席。両手を挙げて歓声に応えたり、周囲のファンとは気軽に握手して場内は大興奮。

 1993年九州場所以来、20年ぶりの観戦となった今回は、白鵬の横綱土俵入りが終わると東支度部屋前で記念撮影するはずだった。ところが急きょ中止に。白鵬は支度部屋の前で綱を締めたまま10分間ほど待ちぼうけを食わされた。

 綱は締めているだけでも大変なこと。「(土俵入りは)1、2秒遅くなっただけで足がしびれる」と白鵬は常々話しているだけに相撲への影響が心配された。豊ノ島をはたき込んで連勝を5に伸ばしたが、取組後の白鵬は少しばかりご機嫌斜め。「いつも通りです」と大人のコメントをしたものの、「(待ちぼうけの)責任は?」と思わず愚痴が出たのも無理はない。

 土俵入り後の写真撮影は中止になったが、打ち出し後にポールが支度部屋に来ることに。ところが、それも中止に。ポールに連続で肩透かしを食らったかたちの白鵬。相撲に勝ったからよかったが、「ビートルズ? 聴きますよ。レット・イット・ビーとか。サビしか知らないけど…」。さすがの横綱も世界的な歌手に振り回された1日となった。   (岸本隆)

 

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