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【大リーグ】

サイ・ヤング賞にシャーザー、カーショー “花の2006年ドラフト組”が受賞

2013年11月15日 紙面から

 カーショーは2年ぶり2度目の受賞で“現役最強左腕”の名を不動のものにした。

 「受賞が予想されていようがいまいが、自分の名前を発表されたときはグッとくるよ。受賞して当然だとは思っていなかった」とはいえ、当然の戴冠だった。防御率1・83で、1900年以降の近代メジャーでは3人目の「3年連続で両リーグの最優秀防御率」。150キロ台後半の速球、大きく縦に割れるカーブを武器に、2年ぶり2度目のリーグ最多となる232三振も奪い、投票では1位票30のうち29を獲得する圧倒的な支持を得た。

 ド軍で複数回の同賞受賞者は、他には1966年に3度目の栄冠に輝いた“神の左腕”ことサンディ・コーファクス(77)しかいない。カーショーは「彼の伝説に肩を並べられる者はいない」と謙遜した一方で、コーファクスは「将来、まだ何度も受賞するだろう」と予想した。

 今季唯一の心残りは、カージナルスとのリーグ優勝決定シリーズで自身が2敗し、敗退したことだ。「最後にチームを勝たせられなかった。それがモチベーションだ。(ワールドシリーズの)優勝リングが欲しい」とカーショー。弱冠25歳の左腕に慢心は一切ない。

      ◇

 シャーザーは1位票30のうち28票を獲得し、意外な大差でダルビッシュと岩隈を退けた。

 よほどうれしかったのだろう。自身のツイッターでは「うわあああ!! トロフィーを手にするのが待ち切れない!!」などと興奮気味につづり、電話での公式記者会見でも「今シャンパンを10本ほど買ってきたところさ。これから何をやるかって? 分かるだろう?」と声を弾ませた。

 近年の同賞投票は、勝利数が重要視されない傾向だったが、21勝に加え3敗が光った。1900年以降の近代メジャーで「21勝以上&3敗以下」は6人目。WHIP(投球イニングあたりの被安打+与四球数)0・97もリーグトップだった。来オフFAで年俸急騰が予想されることから、トレード要員となっているが、この日はシャーザー本人が延長契約したいと明言。「デトロイトが好き。タイガースの一員でいたくないなんてヤツはいない」と訴えた。

 これで2006年のドラフト1巡目指名組では、全体7番目のカーショー、同10番目だったジャイアンツのティム・リンスカム(08、09年受賞)に次ぎ、11番目のシャーザーが3人目(5度目)の受賞。“花の2006年組”がまた一人増えた。

 

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