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両陛下、火葬方式に 合葬見送り陵並設 宮内庁発表

 天皇、皇后両陛下の葬送や陵の在り方を検討していた宮内庁は14日、江戸時代初期から約350年間続いた土葬をやめて火葬にすることなどを柱とする検討結果を発表した。天皇陛下が望んでいた同じ陵に遺骨を納める「合葬」は見送るものの、昭和天皇より規模を縮小し、二つの陵を寄り添うように並べ一体化した形で造営することも決めた。

 伝統を踏まえながら、時代に即した形を模索されていた両陛下の思いが反映された内容となった。宮内庁は「将来にわたって基準となり得るもの」とし、皇太子さま以降もこれに沿うことを念頭に置いている。皇太子さまと秋篠宮さまにも説明し、了承を得たという。

 昨年4月、当時の羽毛田信吾長官が両陛下の意向を受けて検討を進めていると表明。両陛下は火葬を望み「陵や葬送は国民生活への影響が少ないように」との考えを持っていると説明した。国葬となる「大喪の礼」は内閣が判断する国事行為のため、検討の対象としなかった。

 宮内庁によると、陛下は大正、昭和天皇と皇后の陵があり、自らの陵も造営される予定の武蔵陵墓地(東京都八王子市、約46万平方メートル)に余地がなくなってきていることを懸念。陵をこれまでより縮小し「合葬も視野に入れてはどうか」と宮内庁に提案した。

 だが、陛下との合葬は皇后さまが畏れ多く感じ、自分が先立った場合、陛下の存命中に陵が造られることになるため遠慮したという。

 逝去後、陵前での祭事を単独で営む必要性から陵は二つとし、拝所や鳥居も個々に設けるが、一つの敷地に並べて造営する。両陛下の希望に沿い自然の地形を生かし、規模も縮小。陵の重要区画「兆域」は昭和天皇、香淳皇后陵の兆域を合わせた面積の8割程度の約3500平方メートルとした。場所は大正天皇陵の西側を予定している。

 皇室の葬法は歴史上、火葬も土葬も両方行われており、一般社会では現在ほとんどが火葬となっていることなどから、両陛下の希望通り火葬がふさわしいと結論付けた。武蔵陵墓地に再利用可能な専用の火葬施設をその都度設置。火葬前に小規模な葬送儀礼を新たに行い、火葬後は皇居・宮殿に「奉安宮」を設けて遺骨を安置、拝礼などの儀式をするとしている。

 一般の本葬に当たる「葬場殿の儀」は具体的な場所を示さなかった。宮内庁は今後、その選定に加え、葬送全体の細かな儀式の進め方を検討、武蔵陵墓地の余地の測量も進める。

[ 2013年11月15日 00:39 ]

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