大仁田に宣戦布告した元関脇貴闘力(右)と初代タイガーマスクの佐山 (撮影・今井正人)【拡大】
大相撲の元関脇、貴闘力(46)=本名・鎌苅忠茂=がプロレス参戦を決め、初代タイガーマスクの佐山聡(55)と14日、東京都内で会見。遺恨が生じた大仁田厚(55)との対戦を熱望した。
「きょう、正式に呼びかけます。大仁田よ、挑戦を受けろ」。佐山の言葉に力がこもる。9月28日、佐山が主宰するリアルジャパンプロレスの大会に大仁田ら邪道軍が乱入。リングサイドで観戦していた貴闘力が襲われ脇腹の骨折と左肩などを筋断裂する傷を負った。
「許せない。大仁田と戦わせてくれ」と訴え、佐山の指導でトレーニングを続けてきた貴闘力。日本相撲協会から野球賭博関与による解雇処分を受け、本格的に体を動かすのは5年ぶり。「なまった」というが、「筋肉が戻ってくる感覚は楽しい」と手応えも得ている。
戦いの場に提示したのは12月12日のリアルジャパン後楽園大会。大仁田は翌13日に電流爆破マッチを控えており、実現は未知数だ。「とりあえずリングで(大仁田を)ボコボコにできれば満足」と貴闘力。さらに「遜色なく動けるレベルまで体が戻っていれば(その後は)また考える」と継続参戦の可能性も示した。(只木信昭)
鎌苅 忠茂(かまかり・ただしげ)
前関脇貴闘力、前大嶽親方。昭和42(1967)年9月28日生まれ、46歳。神戸市出身。中学卒業後に藤島部屋に入門し、平成2年秋場所で新入幕。幕内通算505勝500敗、同優勝1度の成績を残し、14年秋場所で引退。引退後は大鵬部屋を継承したが、22年7月に野球賭博問題に伴い日本相撲協会を解雇された。長男の納谷幸男さんは今春から佐山に弟子入りしている。
(紙面から)