三重県のニュース
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16年前の強殺事件の初公判
16年前、三重県の旧上野市いまの伊賀市のビジネスホテルでフロント係の男性が殺害されて現金およそ160万円が奪われた事件で、強盗殺人の罪に問われた男の初公判が、津地方裁判所で開かれ、男は「間違いありません」と起訴された内容を認めました。
住所不定、無職の久木野信寛 被告(44)は16年前の平成9年4月、三重県伊賀市のビジネスホテルで、フロント係の水野省造さん(当時48)を刃物で殺害したうえ、現金およそ160万円を奪ったとして強盗殺人の罪に問われています。
14日に津地方裁判所で開かれた初公判で、久木野被告は「間違いありません」と述べて起訴された内容を認めました。検察は事件のいきさつについて「被告は客を装って1階のフロントに電話し、水野さんを別の階におびき出して現金を盗もうとしたところ、見つかったため刃物で刺した。事件の2年前にも同様の手口で、およそ230万円を盗み出していた」と主張しました。
弁護士は「最初から殺そうと思っていたのではなく、見つかったので逃げようとして刺した」として情状酌量を求めました。
この事件は3年前に刑事訴訟法などが改正されて殺人罪の15年の時効が撤廃されたことを受けて、警察が捜査を継続する中で、容疑者が特定されました。現場に残された手袋に付いていた血液のDNA鑑定をやり直したうえで、ビジネスホテルの元従業員の久木野被告から任意で採取したDNAを調べたところ型が一致し、これが決め手となって警察はことし2月に逮捕しました。時効の撤廃がなければ、去年4月に時効が成立していました。
初公判を傍聴した、水野さんの姉の森 昭子さん(77)は「15年が経過したらあきらめないといけないと思っていましたが、時効が撤廃されてよかった」と話していました。また兄の水野克身さん(71)は「自分の犯した罪が重大だと認識して刑罰を受けて欲しい」と話していました。
裁判は今月19日に結審し、判決は今月22日に言い渡される予定です。
11月14日 19時26分