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フィリピンの被災 情報収集衛星で分析
11月14日 16時57分

台風30号で被災したフィリピン中部の状況を日本政府が情報収集衛星を使って分析した結果、レイテ島のタクロバン付近では海岸や大きな道路に沿って多くの建物に高潮などの被害が出ていることが分かりました。

内閣官房の内閣情報調査室は日本の情報収集衛星が撮影した画像データなどから、レイテ島の主要都市、タクロバンとその周辺の南北およそ20キロ、東西およそ10キロの範囲で被災状況を分析し、地図として公表しました。
それによりますと、タクロバンの海岸では少なくともおよそ8キロにわたって高潮の被害が出ているとみられるほか、川沿いの地域でも多くの建物が損壊していることから、川をさかのぼった高潮が被害を拡大させた可能性があるということです。
また、タクロバンの南にあるパロの市街地では大半の地域で建物が損壊しているとみられています。
建物の被害の要因が高潮なのか、あるいは暴風雨なのかは完全には判別できないということですが、海岸から比較的離れた地域では大きな道路に沿う形で建物の被害が確認されています。
このため、高潮などによって大量の水が道路を流れ、沿道の建物を破壊した可能性があります。
さらに、今回分析された地域以外でも、フィリピン中部では広範囲で高潮などによる被害が広がっているとみられます。
政府が情報収集衛星から分析した災害の被災状況を公表したのは今回が初めてで、分析結果はフィリピン政府にも伝えたということです。

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