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【サッカー】

【目撃者】香川 渡欧後初の試練を自力で乗り越えた

2013年11月14日 紙面から

 プロサッカー選手とはかくも繊細な人種なんだろうと思う。しかも世界の最高峰でプレーするともなれば、なおさらだ。

 ちょうど1カ月前のセルビア、ベラルーシ遠征。香川真司は取材エリアに立ち止まることを嫌がっていた。立ち止まっても、言葉は早口になり、表情は暗く、視点も定まらない。質問にいらつく思いを抑えながら、少しでも早く立ち去ろうとしていた。

 開幕から2カ月を経た時点で、マンUでの公式戦出場はわずか「3」だった。試合勘、体調面の懸念をずっと否定し続けていたが…。

 「コンディション、気持ちの面で(所属クラブで)試合に出ないといけないと感じた。試合にのまれていたというか、入り切れなかったのは事実ですね」

 10月15日のベラルーシ戦後、ピッチ上で右往左往する自分自身に焦りを感じ取り、そう認めるしかなかった。

 それが、どうだ。その後の約3週間で公式戦に5試合出場。モイズ監督の信頼を力ずくで奪い取り、代表チームに“帰還”すると、その表情は明るく、取材エリアでちょっとだけ胸を張る姿はいかにも堂々としていた。

 「試合もこなしているので、しっかり準備できると思う。ボールを支配してどんどんチャレンジする回数を増やすことが大事。スタイルをしっかり確立するために、この2試合で成果を上げることが自信につながると思う」

 技術はある。力もある。コンディションだって上々だ。2010年のW杯直後に渡欧以来、初めて味わう試練を自力で乗り越えたと見ていいかもしれない。立ち向かうべき相手はオランダ、ベルギーの世界トップランク国。背番号「10」に期待していいのか? その立ち居振る舞いを見る限り、答えは「YES」だ。

 

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