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島倉千代子さん葬儀 会場で新曲も
11月14日 17時55分

島倉千代子さん葬儀 会場で新曲も
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今月8日に肝臓がんのため亡くなった歌手の島倉千代子さんの葬儀が、14日、東京都内で営まれ、亡くなる3日前に収録した新曲と本人のメッセージが流されて、芸能関係者らが別れを惜しみました。

島倉さんは「東京だョおっ母さん」や「人生いろいろ」などのヒット曲で人気を集め、NHK紅白歌合戦に合わせて35回出場するなど、長年、活躍しましたが、今月8日、肝臓がんのため東京都内の病院で亡くなりました。
葬儀は、14日午後1時から東京・港区の青山葬儀所で営まれ、芸能関係者およそ1000人が参列しました。
葬儀が始まると、会場には島倉さんが亡くなる3日前に自宅で収録した新曲「からたちの小径(こみち)」と、このときに録音した本人のメッセージが流されました。
この中で、島倉さんは「自分の人生の最期にもう2度と見られないこの風景を見せていただきながら、歌を入れられるってこんな幸せはありませんでした。人生の最期にすばらしい、すばらしい時間をありがとうございました」と病を抱えながらも絞り出すような声でみずからの思いを語っていました。
祭壇には、島倉さんが好きだった淡い紫色と白色のおよそ1万8000本の花が飾られたほか、島倉さんが生前、録音スタジオなどで愛用していたマイクが遺影に向けられました。
そして、島倉さんの後輩で歌手の石川さゆりさんらが弔辞を読み上げました。
このうち、石川さんは、初めて紅白歌合戦に出場したときの思い出に触れ「エンディングの蛍の光を歌うとき横で手を握って、来年もここで歌うんだよって言ってくれました。歌への情熱、表現者としての夢をどんなときにも、決して失ってはならないこと、私たち後輩へ強く示されたのだと改めて思いました。本当にさみしいです」としのんでいました。
このあと、出棺の際には、島倉さんのヒット曲「人生いろいろ」が流れる中、歌手の舟木一夫さんや細川たかしさんらがひつぎを車に乗せ、車が走り出すと集まったファンらが「お千代さん」などと声をかけ別れを告げていました。

島倉さんの強い希望で収録前倒し

島倉千代子さんが所属していたレコード会社の関係者は、葬儀で流された島倉さんの新曲「からたちの小径」の収録が、もともと、15日に行われる予定であったことを明らかにしました。
関係者によりますと、島倉さんはみずからの体調の悪化を察してか、収録の予定日について「その日まで待てない」と話し、本人の強い希望で前倒しで行われたということです。
このため、新曲は島倉さんが亡くなる3日前の今月5日、島倉さんの自宅に収録用の機材を持ち込んで居間で収録されたということです。
島倉さんは、その翌日、今月6日に体調を崩し都内の病院に再び入院し、8日に息を引き取ったということです。

献花台にファンの列

東京・港区の青山葬儀所には、葬儀が始まる2時間以上前に、200人以上のファンが列を作り、正午すぎに受け付けが始まると、場内に島倉さんの曲が流され、白いカーネーションを手にしたファンが涙を拭ったり、歌を口ずさんだりしながら別れを惜しんでいました。
このうち午前8時半から先頭で並んでいたという東京都内の77歳の男性は「島倉さんが亡くなったと聞いて本当に驚いて、力が抜けるような思いでした。ほかの音楽を聞く気にもならなくて、いてもたってもいられず、お別れを言いに来ました。彼女の歌に生きていく力をもらいました」と話していました。
また、神奈川県から訪れた72歳の男性は、「ずっと千代ちゃんと呼んで、同年代のスターとして親しみを感じてきました。千代ちゃんより先輩で現役で歌っている人もたくさんいるのに早すぎます。これから千代ちゃんの歌をずっと忘れずに後世に伝えていけたらと思います」と話していました。

八代亜紀さん「歌手魂感じました」

島倉さんの後輩として40年以上親交のある歌手の八代亜紀さんは「最後にすごく振り絞っていらっしゃる歌声を聞いて、歌手魂を感じました。もし私も天に召されるときが来たら、あんなにぎりぎりの思いを貫きたいと思いました。島倉さんは弱々しく感じるけれど、本当は強い、男っぽい感じのする人です。後輩として44年つきあい、楽屋に電話すると『亜紀、疲れたの』といつも甘えて下さるので、大丈夫ですと励ます役でした。命が終わるぎりぎりまでこんなにしっかり自分の在り方を表現されるというのは本当にすごいと思いました」と話していました。

舟木一夫さん「最後まで歌と寄り添えよかった」

島倉さんと親交の深かった歌手の舟木一夫さんは、「突然のことでことばがないです。デビューして3、4年した頃に隣に立つようになり、お千代ねえさんが目が悪くて階段を怖がるときに一緒に手をつないで階段を下りたり上ったりした思い出が心に残っています。かわいらしい反面、ことばには表現できないくらい芯の強い人でした。仕事場の姿勢は凛としていて、後輩にちゃんと後ろ姿を見せてくれた先輩の一人です。最後の歌は、多分お千代ねえさんのけじめだったと思う。自身の中で最後まで崩れそうな気持ちを支えてくれたのが歌だった、そこを実感されたと思う。最後まで歌と寄り添えてよかったなと。そのお姉さんの強さにも敬服します」と話していました。

細川たかしさん「最後のパワーに驚きました」

島倉さんと同じレコード会社に所属する後輩で歌手の細川たかしさんは、「葬儀の中で島倉さんの最後の歌声を聞いて人間、死ぬ何日か前にあんなパワーが出るのかと、驚きました。島倉さんらしい、きれいで澄んだ声にとても感動しました。新曲として発表するかどうかはまだ決まっていないようですが、多くのファンの方に聞いてもらいたいです。きょうは、島倉さん、ありがとうございました、本当にご苦労さまでしたとお伝えすることができました」と話していました。

新沼謙治さん「心の叫びが伝わってきた」

島倉さんの病気を2年半前から知っていたという歌手の新沼謙治さんは「島倉さんと親交があった妻もがんで亡くなりましたが、お互いによくなるように励ましあっていました。島倉さんはものすごい頑張り屋で、この病気は本当につらく孤独な面がたくさんあったと思います」と振り返りました。
また、会場で流された歌については、「震えているような歌声に心の叫びが伝わってきた。みんなに感謝するような歌声にも聞こえました。どこまで考えても悔いは残りますが、人生いろいろという歌を歌い、島倉さんという一人だけの花がすばらしく咲き誇ったと思います」と話していました。

長山洋子さん「島倉さん目標に苦しみ乗り越えたい」

後輩で歌手の長山洋子さんは「島倉さんが亡くなったことがいまも信じられません。私がアイドルから演歌歌手に転身したとき、『洋子ちゃんの仕事に対する姿勢は、私にとても似ている』と島倉さんから声をかけていただいていろいろなことを教えてもらった思い出がたくさんあります。島倉さんを目標に苦しみを乗り越えて生きていきたいです。島倉さんは亡くなっても歌声はこれからも残っているので1曲1曲、聞き直して勉強していきます」と話しました。

コロッケさん「またものまねはやらせていただきたい」

島倉さんのものまねで知られるタレントのコロッケさんは「楽しい思い出ばかりが多くとてもさみしいですが苦労もされていたのでやっとゆっくり休めると思います。島倉さんは『私のものまねはやめないでね』と言うかもしれませんが、思い入れが多すぎてすぐにはものまねをする気にはなりません。でも、島倉さんから『もっとふざけていいのよ』と生前、言われていたので、また、ものまねはやらせていただきたいと思います」と話していました。

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