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【コラム エンジョイボウリング】プロが教える「プッシュアウェー」 小林あゆみ2013年11月8日 基本動作の続きです。ボールを構えた後の動き出しの所作が、スイングの起点となる「プッシュアウェー」です。日本語で言えば、ボールを押し出す動作ということになります。余分な力を使わずにボールの重さを利用するのがコツです。今回は小林あゆみさん(23)がレクチャーします。 上腕を押し出すおそらく娯楽や親睦の場として楽しまれてきた方は、こんな動作があるんだと驚くかもしれません。アドレスに続くのが「プッシュアウェー」。ボールを体から離しつつ腕を下ろしていく動きのことです。 何だ、それだけなの? と思う人もいるでしょう。でも、投球は自分の力を極力使わず、ボールの重さを利用するのが基本。この何げない動作が少しでも狂うとスイング全体が崩れてしまう恐れが出るんです。 ボールは利き腕側の肩の前で構えるのがスタンダードであることは前回教わったと思います。プッシュアウェーは、そのまま上腕を肩の前に押し出します。目の前にいる人に「はい、どうぞ」とモノを差し出すような動きです。押しつけるのでなく、優しく手渡すようなイメージと考えてください。 腕を押し出した後は、ボールの重さを利用してそのままおろします。基本的に肘は、ある程度伸びていた方がいいですね。曲がったままだと肘を故障してしまう恐れがありますし、ボールに勢いがつきづらいです。 無理やり力を使ってボールの反動をつけると、勢いで体が振られてしまいます。個人差はありますが、ボールの位置はなるべく肩のラインより上にいかない方がいいでしょう。また、ボールが体の外側に流れると、スイングが8の字を描いてしまい、安定した振り子の軌道を得られません。ガターに落ちてしまう原因にもなります。 手の向きですが、右投げの場合は親指が時計の針の10時の方向を指しているのが理想的です。私の場合は左投げなので、親指は2時の方向ですが。女性用の10ポンドのボールでも約4・5キロあります。もう片方の手はボールに軽く添え、重さをうまく分配してください。 出だし急がない
プッシュアウェーは腕の動きのことですが、そのときの足の動きも大事です。4歩助走の場合は、腕を出すのと同時に同じ側の足も踏み出します。右投げの人は右足、左投げなら左足です。それに出だしは急いではいけません。動き出しはあくまでゆっくりで。いきなり腕を振り回すと、後の動きがバタバタになってしまいがちです。普段の歩行でも右手と右足を一緒に出すことはほとんどありません。手と足の動きはある程度の慣れが必要です。体で覚えていくしかありません。 リリースまでは、だんだんと頭の位置が下がっていきます。ボールの重さにつられて頭を急に下げるのではなく、徐々に腰を落としていくような感覚です。 次回は「ダウンスイング」と「バックスイング」を学びます。 小林あゆみ(こばやし・あゆみ) 1989年(平成元)11月19日生まれ、23歳。栃木県出身。159センチ、左投げ。小学5年でボウリングを始め、高校時代に国体の少年女子団体で2年連続準優勝。2011年にプロ入り(44期)。妹の小林よしみもプロボウラー。公認パーフェクトは未達成。プロ通算3勝。P★リーグでは第35戦で優勝。キャッチフレーズは「華麗なる左腕」。トミコシ高島平ボウル所属。 取材協力・トミコシ高島平ボウル 【住所】東京都板橋区高島平1の79の3 トミコシ会館3階((電)03・3936・1411) 【営業】年中無休(午前10時〜午後11時) 【通常料金】1ゲーム450〜550円(一般) 【アクセス】都営地下鉄三田線・西台駅から徒歩1分 ボウリング豆知識 プロ野球界からプロボウラーに中日の落合博満新ゼネラルマネジャー(GM)がプロ入り前にプロボウラーを目指していた話は有名ですが、プロ野球界からプロボウラーになった人もいます。その1人が1960年代に東京オリオンズ(現ロッテ)で投手だった龍(りゅう)隆行さん(71)です。 実働5年で1軍では69試合で2勝2敗。退団後は海外の独立リーグの球団でコーチ兼任投手としてプレーします。が、1年でリーグが消滅したため70年にプロボウラー転身を決意。わずか半年の練習でプロテストに合格しました。通算勝利数は17。今も現役です。 西鉄で活躍した杉町攻(おさむ)さん(71)も引退後にプロボウラーになりました。この大転身は、同球団の投手だった尾崎将司さんのプロゴルファー転向を決意したきっかけとなったそうです。 (鶴田真也) (毎週金曜日の紙面に掲載。紙面では他に「P★リーガー名鑑」も掲載しています。) PR情報
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