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【東京】「スポーツパーク」建設中止 「社会的責任考えて」日野市が明治大を非難
明治大学が日野市程久保に計画した総合運動施設の建設中止が波紋を広げている。建設予定地は二〇〇九年秋に閉園したホンダ系列の遊園地「多摩テック」の跡地。広大な跡地の有効利用を期待していた市はショックを隠せない。市まちづくり部の石本弘一郎部長らは六日、急きょ会見し「中止は一方的で受け入れられない。社会的な責任を考えてほしい」と大学を非難した。 (福岡範行) 市によると、明大から建設中止を伝えられたのは、この日の午前。大学の日高憲三理事長らが市役所を訪れ、大坪冬彦市長に大学の決定を報告。大坪市長は中止を非難し、事業継続を要望した。 大学と市は一一年十二月、総合運動施設「明治大学スポーツパーク」の建設に向け、自然環境を保全し、施設を市民に開放するなど地域に貢献するといった方針を覚書で確認した。市の都市計画決定前から、大学は住民への事業説明会を重ね、今年五月に都自然保護条例の審査も終了。 ところが大学はその後、最終的な都の開発許可を申請しようとせず、市が理由の説明を求めていた。 会見で市都市計画課の岡田正和課長は「信頼できる開発事業者が来てくれたと歓迎し、周辺住民も期待していた。中止は納得できない」と語気を強めた。 大学広報課の担当者は本紙の取材に「何としても日野市内で事業を推進したいと思っていたが、事業費の高騰が見込まれ、経営判断で中止を決めた」と説明。日野市の地元住民に対する説明会の開催は未定だが、「説明の必要性は認識している。誠意ある対応をしたい」と述べた。 PR情報
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