宮城のニュース

宮城県、「仙台東道路」検討へ 沿岸部と中心部結ぶ

 宮城県は、仙台東部道路と仙台市中心部を結ぶ新たな自動車専用道路となる「仙台東道路」構想の検討に着手する。国や仙台市、東日本高速道路に呼び掛け、年内に建設の必要性を探る検討組織を設立する。東日本大震災後、東北の沿岸部では高規格道路の整備が加速しており、新道路を軸に仙台市中心部に至る道路交通網の在り方を探る。

 県の構想によると、仙台東道路は総延長約7キロ。仙台市中心部と、仙台東部道路仙台東−仙台港インターチェンジ(IC)間を結ぶ。東北自動車道仙台宮城ICと市中心部をつなぐ自動車専用道路「仙台西道路」(総延長約5キロ)と同様の機能を想定する。
 県が呼び掛け人となって設立するのは「仙台東部地区道路ネットワーク検討会(仮称)」。震災後の交通環境の変化を踏まえ、市東部の道路交通網の充実策を議論する。仙台東道路が必要と判断されれば、事業主体の検討など構想を具体化させていく。
 被災各県の沿岸部では、三陸自動車道が宮城県内の全区間で事業化されたほか、常磐自動車道相馬−山元IC間が2014年度に開通する予定。沿岸市町から仙台都市圏への交通需要はさらに高まるとみられる。
 県は、宮城野原公園総合運動場(宮城野区)の一帯に整備を計画する広域防災拠点の機能強化も視野に入れる。構想が実現すれば、大規模災害時、防災拠点へのアクセスが向上し、被災地への物資や人員の輸送も円滑になることが期待される。
 仙台東道路の建設構想は1990年代前半にも浮上した。旧建設省(現在の国土交通省)が94年、地域高規格道路の計画路線に指定したが、事業化には至っていない。巨額の建設費などがネックになり事業主体が定まらず、仙台北部道路や仙台東部道路の建設が優先された経緯がある。


2013年11月09日土曜日

Ads by Google


宮城
RSS

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS