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できごと
“看板隠し”VS“分裂含み” 岸和田市長選 維新系、自民系双方に渦巻く思惑と遺恨
2013.11.14 23:53
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堺市長選では、維新の看板政策である大阪都構想への市の参画をめぐり、現職の竹山修身(おさみ)市長のもとに自民や民主などの反維新勢力が結集。「堺がなくなる」という訴えを浸透させ、維新公認の新人に完勝した。
選挙応援で現場を奔走した原田氏らは、橋下氏が連日のように堺入りしながら守勢一方となったのを目の当たりにした。このため、今回は維新の看板をあえて封印し「完全無党派」をアピールする戦略を立てる。
もう1人の候補者となる自民岸和田市議、信貴(しぎ)芳則氏(52)には、自民のほか民主も推薦し、共産は自主的に支援に回る見通しで、堺市長選と構図が酷似している。原田氏の陣営関係者は「“維新VS反維新”というイメージが浸透することは避けたい」と話す。
尾を引く「遺恨」
一方、信貴氏の陣営にも不安材料はある。市長選には当初、信貴氏のほか自民の岸和田支部長も出馬を表明。結局「勝てる候補を支援する」という自民府連の判断から支部長は出馬断念に追い込まれ、信貴氏が支部の頭越しに推薦を得る異例の経緯をたどった。
支部長に近い自民関係者は「信貴氏の応援に回ることは絶対にない」と敵対心をあらわにする。“分裂状態”での選挙戦は避けられない見通しだ。
水面下でさまざまな思惑と遺恨が渦巻く両陣営。だが、「だんじりブランドの価値向上」「医療態勢の充実」など、双方の主張は似通っており、市民にとっては政策の違いが分かりにくい形となりそうだ。
「全く盛り上がりのない選挙。維新の市長になってゴタゴタするのも嫌だし、自民の市長で改革が進むとも思えない」。岸和田市のだんじり道具店の男性店主(47)は「選択肢がなく、興味を持てない」と冷めた口調で語った。
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