2013年11月13日
一般社団法人日本音楽著作権協会
(JASRAC)
審決取消訴訟判決に対する上告等について
当協会は,東京高等裁判所(飯村敏明裁判長)が11月1日に言い渡した審決取消訴訟の判決に対し,本日,上告の提起及び上告受理の申立て(以下併せて「上告等」といいます。)を行いました。
上記審決取消訴訟は,公正取引委員会が当協会に対する排除措置命令(平成21年(措)第2号。以下「本件排除措置命令」といいます。)を取り消す審決(平成21年(判)第17号。以下「本件審決」といいます。)を行ったことを受け,株式会社イーライセンス(以下「イーライセンス」といいます。)が同委員会に対し本件審決の取消しを求めて提起したものです。東京高等裁判所は,本件審決の認定は実質的証拠に基づかないものであり,その判断にも誤りがあるとして,本件審決を取り消す判決を言い渡しました。
当協会は,「訴訟の結果により権利を害される第三者」(行政事件訴訟法22条1項)としてこの訴訟に参加し,次の2点を主張していました。
①本件排除措置命令及び本件審決の名宛人でないイーライセンスには原告適格(※)が認められないこと。
②仮に原告適格が認められるとしても,本件審決の事実認定は綿密な証拠調べに基づく合理的なものであり,法解釈にも誤りはないため,本件審決には取消事由がないこと。
※訴えを提起して判決を受けることができる資格のこと。訴えが適法であるための要件の一つ。
東京高等裁判所の判決はこれらの主張をいずれも否定したものですが,いずれの判断も法令の解釈適用を誤ったものであるため,最高裁判所の判断を求める必要があるとの結論に至り,上告等を行うこととしたものです。
【参考】
2013年11月 1日 審決取消訴訟の判決について
2012年 6月15日 公正取引委員会の審決について
2012年 2月 2日 公正取引委員会からの審決案の送達について
以 上